このレビューはネタバレを含みます▼
この作者さんの癖なのか何なのかどうしてこうヒーローの影が薄いのか?
当て馬キャラ数人との出会いから関係を築く過程が丁寧に描かれ、それを中心に物語が進んでいく中、突然ヒーローが登場して
「彼が初恋の相手です、今も大好きなんです」
と言われても、読んでいるこっちはポカーンです。
ヒーロー登場後もヒーロー絡みのエピソードは申し訳程度にしか出てきません。
当て馬達が一生懸命守ったり育てたりしてきたヒロインを横からかっさらい、権力を盾に有無を言わせないヒーロー。
「よく分からんけど2人は愛し合ってるのね、了解了解」
となれる方は気にならないのかもしれませんが、もうモッヤモヤですよ。
とは言うものの、憑りついた王様の知識のおかげでヒロインの立場がどんどん変わっていく様子や、登場人物達の魅力で、全く飽きずにあっという間に3巻まで読んでしまいました。
基本的に善良な人しか出てこないので、全体的にお気楽ムードでコミカルな感じです。