スケルトンインザクローゼット
」のレビュー

スケルトンインザクローゼット

岩本ナオ

ものすごーく好き

ネタバレ
2017年11月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者の初単行本。表題作は、突然従妹の野花が家に遊びに来た所から始まり、突撃されたカンちゃん、その弟の公二、従妹の野花視点からなる三部作。それぞれが悩みを抱えつつ、作中それが解決された訳でもないのだが、三人の何気ない会話、醸し出す空気感が何とも言えず良い。ラストも、本当に何気ない会話なのに胸が熱くなってしまった。それ以外の作品はすべて16p。雪~青までは、登場人物が繋がっている。この作品たちの凄いところは、「ページが足りなくて消化不良感」がないところ。脳内できちんと想像できる様になっていると思う。私が一番気に入っているのは、冬色自転車なのですが、中学生の九実が片想いしている近所の良兄ちゃんにチョコを渡す話。同級生達との会話に笑いつつ、何とも言えない温かい余韻が残った。岩本さん天才だと思ったよ。
私の中で、この単行本が神すぎて、その後の作者さんの作品がどーーーーしても辛口になってしまうのが辛い・・・
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