地下室の令嬢
」のレビュー

地下室の令嬢

ベティ・ニールズ/百瀬なつ

時代背景は何世紀?

2018年3月9日
日本にはほとんど無いと思われる地下室暮らしがどんなもので、どう感じて前向きになれるのか興味があって読み進めたのだけれど、結局あまり関係なかったのかな。ただの設定にちょっとガッカリです。タイタスのセリフを読む度にまるで19世紀のそれを匂わせるようでなんだかシックリこない。管理人が地下室に住むというのも正にソレ。タイタスの身分や出自についても説明が皆無、アラベラの身分についても曖昧なまま。マナーも完璧でまるで女主人のようだというタイタスの想いの説明文があるが、彼はそのような女性に遭ったことが無いのか?それ相応の身分であるならそんな女性は履いて捨てるほど見てきているだろうしアラベラのみにそれを感じるなんて事は無いと感じる。それでも一緒に生活したいと思わせるのだから他とは違うものをアラベラだけには感じていたのだということだろう。それでも中途半端で何もかもに疑問符をつけながら読み進め解決に至らなかった。なによりHQだというのにキャラの表情が硬くタイタスに至っては能面を最後まで外していない様には大いに期待外れである。
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