嵐のあと
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嵐のあと

日高ショーコ

シグナルの榊が主人公

ネタバレ
2018年3月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 相変わらず安定の絵の美しさ。
『シグナル』ではやたらと二人にちょっかいをかけるお邪魔虫な榊が主人公。
この作品を読むと、榊もずっと悶々としていたのだなと分かる。

ノンケを好きになるゲイというキャラクターはBLにおいて様々な設定があるが、榊は長年片想いを隠してきたという経験からノンケには手を出さない出せないという割りとオーソドックスなキャラクター。
一方の、男が気になるノンケという設定の岡田は逆に特異なタイプで、無自覚に榊を傷付けるような言動を取る一方で、必死に榊が築こうとしている壁を先のことも考えずにアッサリと壊して土足でズカズカ踏み込んでくるような大胆さがある。

ノンケというだけでなく仕事相手で今後も大切な取引先になりそうな岡田に、それだけで本来なら理性を総動員して本心を押し隠して良さそうなものなのに無意識のうちに手を出してしまった榊の心情を考えると、やはり岡田の特異性があるんだろうなと思える。

こんな岡田相手じゃ榊は苦労させられそうな気もするが、案外岡田は柔軟に対応しそうな気もする。

他のレビュアーさん方も書かれているように割りと淡々としているので(エッチも)ドラマチックな話を期待すると物足りないかも。
しかし榊は岡田より年下には見えないな~。

どうでも良いけど個人的には榊の顔や雰囲気が鹿乃しうこ先生のpunch↑シリーズの牧(変態してない時)に似てて結構ツボだった。

次は美山が主人公らしい。日高先生はなかなか厄介なキャラクターが好きなのかな。
ただそちらはカプ二人ともキャラが好みではなさそうなので読むかどうかは微妙。しかしこの榊&岡田の後日談も収録されてるそうで、そっちは読みたいな。
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