ナイスガイはどこへ
」のレビュー

ナイスガイはどこへ

リンダ・ウィズダム/くぼた尚子

そういう人は絶対正体を明かさない

2018年4月4日
好きになった人がその正体を隠していたら、知ってしまってからは、試練が始まる。
少ない情報のままひかれるのが普通だから、彼の表の姿だけで付き合い始め、そしてあるきっかけで裏の顔を知る。貴方、本当は一体何者なの?と。
でもそのきっかけが、自分を助けに駆けつけてきてくれた事件の最中。
助けに来てくれた事実ひとつだけで既に胸一杯。
でも、このヒロインは自分の願望をかわしている彼に焦れている。居るだけで、とか、生きていさえすれば、とか、そうかもしれないけども、そればかりでは未充足。やはり、本当の意味で独占したいと。

これ迄家に帰ることは束の間でしかなかった彼は、ヒロインと向き合って二人でたっぷり過ごす事の魔力を知ってしまった。

物語はスリルの中で進行、彼にとってヒロインは特別なのだと読み手に伝えて、彼女の元に永遠に帰ったことに安堵させる。
彼の職業もHQが好きなものだが、私も大好き。
それだけで無条件にカッコいいと思ってしまうものだ。

邦題がいい!
追記:熟語の場合、一は漢数字であって算用数字を当てないで欲しい。校正のミスと思うが。
最終場面のキスシーンはもう少し熱く描いても良かったのでは?
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