このレビューはネタバレを含みます▼
「スキップとローファー」「正反対な君と僕」「氷の城壁」などにどハマりし
同じ系統かと思って一気読みしましたが期待外れでした
この漫画最大の特徴として、全ての感情を言語化します
作者が「言葉にしないと伝わらない」という考え方のようで、確かに夫婦やカップル間では本当に大事なことです
ただし個人的には青春物の、言葉足らずゆえの空白や余韻が大好きで、「これどういう感情で言ってんだろうな」とか考えたいのですが
とにかくこの漫画では行間を読むやり取りはすべて排除されてます。
例えば凛太郎と薫子が言葉少なく親睦を深めるシーンがあっても、次の話で丸々「私はこう思ってた」みたいな感想戦。
例えば依田がついに警官の夢を口にし、凛太郎達が「いいじゃん」とだけ言って爽やかに終わる…かと思えば、次はまるごと1話使って4人で感想戦。
(男女ならともかく男同士がそんな内面を何もかも言語化してたら気持ち悪いし、むしろ親友になるほど言葉を胸にしまえる物だと思うので、心底「いいじゃん」で終わって欲しかった)
有名ドラマの脚本家が「tiktokとか見てる今時の子は全て説明されないと理解できない」と嘆いていましたが
これはまさにそういう層に刺さってる漫画、どれだけ本が読めない人でも読める漫画だなと感じました
面白い女性作者の漫画は、観察眼がとにかく鋭く、ファンタジーであると同時に現実という刃が仕込まれていて
有り体にいえば「おままごと感がない」のですが
この漫画では男同士の会話、男女グループの空気感、進学校の受験など全てが子供のおままごとじみた想像で出来ていて
おそらく作者自身は学校や学友に興味が薄く、創作から養分を得て、それを漫画に戻し描いて青春を過ごした人なのでしょう
この漫画は「君に届け」のように誰かの作ったキャラが誰かの言葉を借りて青春してる、嫌いな系統の少女漫画だと感じました
ただ恋愛だけは作者自身の落とし込みを感じますが
それゆえ最近ではその恋愛ベースの考え方に昴が巻き込まれており、薫子の性格でこんな不躾な事するかな?と疑問に思います
私は夏沢と昴が自分の道を進みながら、自分達のペースとタイミングで大学で好き合うのを見たかったです。その方が本人達らしいし、薫子もそれを見守れる辛抱強い人だと思いますが
作者の力量不足で、自分に彼氏できて周りにお節介焼きだす子みたいになってて気の毒です