このレビューはネタバレを含みます▼
平安時代が好きで無料から読み始めてハマってしまいました。1〜3話で解決するお話と並行して物語の根底にずっとある、おどろおどろしい謎が少しずつ明かされていくお話がちゃんと絡み合っているのがとても面白いです。読み返すと「あ!序盤に出てたこれここに繋がるんだ!」という発見があるのも楽しい。
道真と業平様のコンビがまたとても良いです。凸凹コンビでお互いの足りないところを補い合う関係だけど、馴れ合い過ぎず互いにその存在に成長させられていくところが好きです。
あと女性陣がとても魅力的!個性豊かでそれぞれに強くて優しくて、でも傷を抱えながら生きているところもあって。そんな女性たちや出会った人たちに影響されて道真がただ学ぶだけでなく「学問とは何のためにあるのか」と考えて少しずつ成長していく。
道真は貴族のお坊ちゃんで、本人が当たり前だと思っていた環境や立場が恵まれていることを自覚していく。権力や政争を嫌う道真がこの先それをどう使って政治の場に出ていくのか、そこまで描いて欲しいなぁと思っていますがどうなのかな。最後は悲しいけれど政治家になったこの物語の道真も見たい。
政争の場面もゾッとする何とも言えない迫力があります。藤原一族の冷徹さと修羅道を生きる様が凄いですが、その中で政治の道具として使われていく女性や子どもたち、若い人達の悲しみも胸に来ます。
21巻まで読むとタイトルの元になっている「応天門の変」事件がそろそろなのかな?と思うのですが、それに関わる人たちが今までの物語の中でしっかり道真と絡みフィーチャーもされているので、この事件が灰原薬先生の手でどう描かれるのかすごく楽しみです。