このレビューはネタバレを含みます▼
原作は中国の作品みたいで、それを日本に置き換えているため、台詞や地理的な設定などに違和感がありました。そのまま中国を舞台にしたほうかストーリーのよさが伝わったのかなと思います。
とにかく切なくて苦しくて悲しいお話でした。みんな、報われない。4人それぞれが自分の愛を貫こうとします。押し通そうとします。一方通行の愛だと自覚しながらも、どうにもならないところが切ない。
知念は、過去の優しい愛し合っていた涼生を。斎藤先生は、知念を。智くんは涼生を。変わってしまった涼生は自分自身を愛していたのでしょう。
愛にも色々あるけど、私は彼らの愛を肯定できないと思いました。だってわがままだから。でも共感してしまう。盲目的になって、愛する人の本心や客観的な状況判断ができなかった。みんな、自分の愛にしがみついて、とてもわがままだった。失う恐怖のせいでここまで加速してしまったんだけど、どこかで冷静になれていたらと思わずにはいられません。愛することと愛する人を大切にすることは違うんじゃないかな。