本心を映す魔法のノートで交換日記を始めたら、無口な王太子の淫らな願望がだだ漏れです!
瀬月ゆな/赤羽にな
このレビューはネタバレを含みます▼
魔法や祭事はエピソードを演出する小道具として登場するにとどめられており、歴史や文化的背景、国際関係や民意を含めた政治情勢なども含め、そういった舞台背景に凝ったファンタジーではありません。結婚間近の婚約者で、相手に強く焦がれながらもお互いに自分の一方的な想いだと思い込んでいる二人・王太子エドワードと侯爵令嬢アリスティアの恋愛模様のお話です。「とにかくかわいい相思相愛のコケティッシュなラブが読みたい!」という欲を満たしてくれるお話でした。
大満足ですが、一点だけ、アリスティアがエドワードから贈られたドレスとアクセサリーについて「エドワードの瞳と同じ青で統一」と書かれていたことが残念でした。エドワードは紫の瞳、アリスティアは青の瞳、というのは、全編を通して強調されていた物語の要素の一つだと思うので…。とはいえ、私は即座に紫色のドレスとアクセサリーに脳内補完しましたので、星を減らすほどではありません。