このレビューはネタバレを含みます▼
とてもおもしろい作品で、色々考えさせられますね。
初めて電子の漫画を買いました。迷ったけど、読んでよかった。
軽やかなタッチの絵柄ですが、重く苦しく不気味に、物語は進行していきます。構図や展開に工夫があって、見せ方が本当にお上手です。ノンストップで読み切ってしまう。
最後、箱がどんどん売れていく描写が、一番怖く印象に残りました。いいオチでした。ただただ、由美子ちゃんのママが箱をもう一個買って、祖母を入れなくてよかった。
由美子ちゃんの母はまだまともで、同情できる人として貫かれて描かれていてよかったです。救いがありました。物語の中で一番狂っていたのは、箱クリエイターかもしれませんね。彼の最後の笑顔は、箱の爆売れを予想していたように見えるし。タイトルの箱の男は由美子ちゃんの父かと思ってましたが、箱クリエイターのことなのかも。
人と人との関係性というものは、時に煌めくように美しく、時にあり得ないほど残酷になりますね。
幸いなことに、私はあまり辛い思いをしてきませんでした。でも、気に食わない人、合わない人、どう考えても間違えてる人、私もこの先の人生で出会うと思います。
その時までに箱をひとつ、購入しておこうかな。