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今月(10月1日~10月31日)

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シーモア島
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  • エンドレスワールド 新装版

    蛇龍どくろ

    感情はその人のものだから
    ネタバレ
    2025年9月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 内容が内容なだけに、良いか悪いかジャッジすることも点数をつけることもできないけど、読まなければよかったとは思わない。

    絵や表現は、魅力的だった。

    仕様上、星を付けるしかないので、そのセンスや技術に対してひとまず星3を付けました。でも物語的には、本来そういう嗜み方をする作品ではないだろうと思う。
    素晴らしいかどうかより、ただ目の前に差し出された物語を手に取って、思考を巡らせるような。

    人間が汚いこと、悪意があること、壊れていること、それらが決して自分にとっても無縁ではないことを思い出させる。

    トシミツは人の命を奪った。それは確かに赦されることではないかもしれない。でもここで描かれていることだけで、すべてや真実を知ることは到底無理なのに、というか知り得たとしても、トシミツを想っていた人間たちの気持ちまで無碍にしていい権利なんて誰にもないだろう。
    殺しや暴力に対してダメだよと言えても、誰かの個人的な感情や思い出を撫でることを他人には否定できない。

    まぁどう思うかは人それぞれだけど、彼らが勝手にトシミツとの時間を思い出して涙することくらい、そっとしておいてやればいい。かつての自分たちが最悪だったと自覚していても、なんとか綺麗な部分をすくい上げて生きていくしかないこともあるよ。

    罪も恥も全部背負って、せめてこの先は誰も傷付けないで生きていって。トシミツの分も。
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  • グレイゾーン

    朝御飯丸

    仄暗さが心地良い
    2025年9月14日
    わりとサクサク読めるくらいさらっと進んでいくのに、ヒューマンドラマに触れた時みたいな妙に質量のある作品で、読んでておもしろい。内容もだけど、感覚的な面でも。

    めっちゃ暗いわけでもないけど明るいわけでもない、その微妙な仄暗さが心地いい漫画だった。

    地元の退屈な空気の中で刺激を求めていて、ふいに訪れたそれが同性との行為だったこと。成り行きとか感情の揺らぎに結構現実味がある気がして、まるで自分がそうしているかのように感じるからこそドキドキさせられる。

    ザ・フィクションって感じよりもリアリティのある質感に滾るタイプの人におすすめですね。
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  • エンドゲーム・スタディ

    綿レイニ

    あすくん、ちょれ〜〜〜〜〜(指ハート)
    2025年9月14日
    あすくん、あのちょろさとあの可愛さで20年間恋人いなかったのマジか?と思うけど、そのおかげで真名さんと楽しいゲームを繰り広げてくれたので大変に感謝。

    裏をかいたり、話をこねくり回したりするタイプの作品はあんまり得意じゃないから、あすくんみたいに素直な人がいてくれると嬉しいし、お話もテンポよく進んでくれるので読後感も良い。

    「もうとっくにどうこうなってるんじゃないですか?」が気に入りすぎて、何度か読み返しては口角を上げまくってる。

    BLを読む上でそこまですけべを求めてるわけではない方だけど、本作におけるすけべはまぁ〜〜〜いい。あすくんの可愛さも際立ってて、真名さんがしきりに可愛いと言いたくなるのもわかる。
    ありがとう、いいすけべです。

    あすくんの無意識課金癖はぜひ直して欲しいけど、でもその都度真名さんが立て替えてイチャイチャすんのかなと思ったら、もう一生それでもいいんじゃねと思う。

    続編とか読みたいくらいには楽しかった。
    ありがとうございました。
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  • いちばん近くて深いトコ

    衿先はとじ

    脳も心もバグる
    2025年9月13日
    綺麗な絵や話の繊細さに浸っていると、突如「我慢できませんでした!!!!!」とでも言うようにすけべがぶっ込まれるため、高低差で脳がバグる。(褒)

    あとがきで作者様が「スパダリ系ヘタレ攻好き」と仰られていて、めちゃくちゃわかると思った。
    とにかく健司がずっとかわいい。ありがたい。
    「離れてほしくなかった」ってちゃんと言えるのいい。かわいい。ありがたい。

    想い方に正解とか不正解とかないのかも、と思った。
    2人の積み重ねてきた信頼関係があるからこそ、悠馬は汲み取ることができて、傷付きはすれど健司を責めたりすることもなかった。
    健司の想い方でいえば、もっとまっすぐな近道もあったかもしれないけど、遠回りでも歪でも下手くそでも決して“間違い”ではなかったよねと。

    幼い頃に否応なく与えられた痛みや傷について、わかりやすい説明としての描写はあっても、それ以上深掘りしたり傷口を広げるようなエピソードを入れたりせずに比較的さらっとしていたのも良かった。
    うまく言葉で説明できないけど、あくまで大事なのは目の前にある2人の歩みであって、過剰に過去を辛く語る必要はないというか。

    ここまで思い返して語っていても、ふいに脳内にすけべシーンが割り込んできてめちゃくちゃおもしろい。
    天然すけべがいるせいかもしれない。
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  • FAVORITES フェイバリッツ

    mememe

    お気に入りの秀でてる漫画
    2025年9月13日
    元気が出る。とにかく元気が出る。元気しか出ない。
    思考を止めて、手っ取り早く元気を得たいという方は読むとよいのではないかと思います。
    河内くんのデカい声と松本くんの笑顔は万病に効く。

    内容もだけど、この作品全体が持つ空気感がとにかく陽気で。自分もこれくらい陽気でいた方がいいというか、いていいよなと思える。とりあえずわろとこか、みたいな。

    「秀でてるかー?!」が好きすぎて、日常的に「秀でる」という言葉を多用するようになった。
    今後も定期的にFAVORITESを読んで、イッツマイオタクライフを秀でさせていく。

    mememe先生の描く、キラキラした瞳からしか得られない栄養がある。大好き。
  • ライオンハーツ【単行本版】

    三田織

    ええ話
    2025年9月13日
    ええ話すぎる。今度紙本買う。

    ラブストーリーにありがちな邪魔くさいトラブルがない。
    ただ2人が日常を過ごし、環境や未熟さから生まれる不安に足を止め、もがきながら心を成長させていく。感動的でありながらも過度にドラマチックな要素はなくて、だからこそ読んでいてモヤモヤもしなければ、素直に共感も抱ける。

    本人たちは必死でも、傍から見ていると「大丈夫だろう」と思える関係ってあるけど、この2人はまさしくそうだった。礼央の先生も同じようなことを言っていたな。
    互いが互いに対してまっすぐで、計算も損得も、相手をどうにかしてやろうなんてこともない。話し合えば大丈夫だから、2人に必要なのは時間だけだった。

    読んでよかった。どうかずっと幸せであれ。
  • 春眠男の誘惑

    鈴代

    な、泣いた〜〜〜〜
    ネタバレ
    2025年8月15日
    このレビューはネタバレを含みます▼ よくある設定や始まりが大味な爆速テンポBLかなと軽い気持ちで読んだら、そうではなかった。

    お話の中の彼らと同じように、じっくり時間をかけて物語をとき解いていて、こちらもその分ゆっくりと少しずつ2人に対して親心のようなものが募っていく。
    それを経ての最終話のあの場面は、どうしたって泣く。

    斗真にとって祖父の存在は幸運だったと思う。両親が自省できる人たちだったことも。
    でも、あの時に苦しい場所から離れることを選べた斗真もえらかったね。10年経った末にまた向き合う決心をつけられたことも。そうしないことだって何も悪くないけど、それでも心の突っかかりを無くせるなら、きっとその方が斗真自身もより柔らかくいられるはずだし。

    薫は、手放すことを選ばずにずっと向き合い続ける人だった。それが斗真という人とこうなるべくしてなった理由なんだろう。
    親との関係については、第三者である自分たちからは何とだって言えるけど、薫が必要だと思って一生懸命そうしてきたなら何も言わない。今、親子2人がやり直そうと前を向いてるんだったら、野暮なことは言わない。
    傷痕は残り続けても、歪な形のままでも、この先は壊れていかないように祈ってる。

    斗真も薫も、それぞれ互いに苦しさをなんとかしようと生き抜いてきたこと、本当によくがんばったと思う。

    解放されてよかった。

    おじいちゃん、ありがとう。
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  • いとしいぼくら【単話売】

    夕倉アキ

    何もかもが、ただひたすらにまっすぐだった
    ネタバレ
    2025年7月22日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 明確に伝えたい/込めたいメッセージがあって、BLはその手段といった感じだった(賞賛)

    登場人物、設定、お話、セリフ、その全てに複雑な要素を持たせずに、ただまっすぐに訴えかけてくる作品。
    作品自体がそうであるのと同じく、お話の中の彼らも自身の想いをまっすぐに言葉にして相手に伝えていたことに感銘を受けた。

    怖くなったり傷付いて、黙ってその場を去ってもおかしくなかったあの場面で真中にしっかり自分の考えをぶつけられた竜。
    お姉ちゃんの不意の問いに忖度のない言葉で「いたいようにいればいいんだよ」と、何でもないように返す流愛。
    最初から「ただずっとあなたといることが嬉しくて、大事なんだよ」と伝え続けていた恵麻。

    見えているものや向いている方向が違っていても、まずは言葉で相手に伝えていくことの大事さが、この作品には描かれていたと思う。

    あとは偏見を持っていること自体を否定するのではなく、自身の偏見を意識した上でどうしていくかという部分を描いていたのも繊細な感性だと思ったし、ルッキズム云々のこのご時世に苦められてる者たちの心を救いたい想いが少年漫画並みの熱量で込められてて、爽やかな作画とは裏腹なその熱が読んでてアツかった。

    わかりやすすぎるくらいのセリフたちが、むしろテーマに合っていて、作品に活きていたように思う。

    何もかもがまっすぐだった。

    あとはひたすらに恋する恵麻がめちゃくちゃにかわいい。恵麻をあんなかわいい顔にさせられるのは竜しかいないんだと思うと大変ありがたい。恵麻のことは頼んだぞ、竜。幸あれ。
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