このレビューはネタバレを含みます▼
下巻まで読んでの感想です。
あまりにも良い。全てが良い。救いがなくても本番的な行為がなくても互いの精神や肉体、存在の輪郭を確かめて相手がちゃんと生き物でしかなく、またそして個人であると言う事を確かめ合うようなコミュニケーションが最高でした。
彼らのやってる事は■人という重罪で、食料にするターゲットについても可哀想とか社会的に見てどうとか、家族がいるから、弱者だからとか、社会的に消えてもいい存在なら食料にしていいのかとか、個人的な恨みとか、そもそも前提がとか。
そういう答えがない事を一緒にコミュニケーション取って相手に寄り添おうとしたり逃げたりしつつ、価値観や考えを一般論とか流行りの名言や思考で雑に解決しないで一緒に取り扱う。
セラピーのようでもある心を素手で触り合うみたいなコミュニケーションの方がそういう行為をするより彼らは満たされるし、体温とか、存在とか感じ人間の機能を使って社会的に重視されない部分の精神を治癒するようで本当に良かったです。
素敵な恋愛や家庭に夢見るよう教育のなかで仕向けられても自分の親や周囲の家庭見れば現実を理解するし、恋愛も結婚も家族もやっぱ肯定しないと社会が回んないからなぁ〜でも空虚だな、生きた心地がしないって心に生き物の体温ってこういう事かって思い出させてくれるみたいな。いや私には表現できないです。とにかく最高でした。めちゃめちゃ好きです。
すごい好きです。
この世の偉そうな名言も説教も共感の強制も矛盾した建前もどうでもいい。
食べ物のように生きる上で必要なものが必要なのが生き物なんです。
間宮の言動に過去に実在した間宮のようなマッドなサイエンス的な事をある意味でしたとある人物を連想しては周囲や親からの無理解によって生じる孤独と、それの癒し方、人間の機能についてなど想いを巡らせて空虚だった胸に体温を感じました。
アルコールで罪悪感を鈍らせて責任を背負わなくて良い理由を勝手に作って、一方的に自分を受け入れさせることが時にとんでもないことに現実ではなっても、この物語の中では佐田の知性と理性と感性がそれを分解できたから寂しさを感じるという人間の自然な反応、事実と間宮は向き合って人間を生きたなって勝手に思ったりしては最高か〜〜〜って泣きました。
あとビジュもめっちゃ好きでした。顔が好き。
本当に素敵な作品をこの世に出してくれた全てに感謝。