konakonaさん

巷に溢れる後宮モノに若干食傷気味でしたが、亡国のマルグリットが面白かったので作者買いしました。
あらすじやキャラクター紹介みたいなダラダラ長いタイトルより余程マシですが、もう少し心惹かれる要素があるタイトルだと良いのに。折角面白いのに勿体ないなーと思います。

ヒロインも他の妃もサッパリした性格でドロドロしてない分、お話は少々アッサリかもしれませんがステレオタイプな悪役お妃に虐げられたりする展開が嫌いな人は良いかもしれません。
オジサンが魅力的に描ける作家さんは信頼できますね。

戦いと謀略と信念と愛に満ちた大河ロマン系少女漫画です。
異世界転生、悪役令嬢、後宮モノ等が流行る以前のタイプの少女漫画と言いましょうか。好みは人それぞれですが、個人的にはこういう古き良き少女漫画作品を求めています。
ヒロインが時々思慮の浅い部分があるのが玉に瑕ではあるのですが、そういう部分があるにも関わらず何故か完璧という作中の「設定」を押し付けられる人物像より人間味があるし鼻につきません。

絵柄についてですが、昨今のヒストリカル風少女漫画は小学生が思い描いたリボンとフリルのお姫様みたいな衣装を着ていることが多く辟易しますが、こちらは中世後期ヨーロッパの衣装を構造から研究された上で、ご自分の絵柄に落とし込んでいるようで人物の動きに説得力があります。老若男女の描き分けもきちんとされていて安心の作画です。

総じてレベルの高い作品だと思いました。

長いタイトルそのままの話。この手タイトルの付け方をする小説によくある、こういう型が好きな人向け。
場所は移動するがほぼ対話でしか話が進まないのが気になった。

城塞砦を舞台にしているので登場人物に軍人が多く、このしっかりと厚みのあるリアルな絵柄がとてもよく合います。
こういう雰囲気のお話はTLにありがちな軽いタッチの平面的でふわふわした絵柄よりきちんと筋肉が描ける方向きですね。
ヒロインの聡明さも好感度高いです。
お話も面白かったので原作も読みましたが、お話自体はラストもう一捻り欲しかったかもしれません。

人間関係ってとても複雑です。
その人が何を考えてその行動に至ったのか、別の側面から考えてみる事が必要だな、と思います。
個人的にお母さんの話に共感するのですが、そういう考えもあるのか～と少し救われました。

二度と出ることはないと思ってたスレイヤーズ新刊！同窓会感が凄いです。原作を熟読してる方ならゼルの登場シーンは「あっ！」ってなる嬉しい仕掛けですね。アニメでアホの子扱いが酷かったガウリイとアメリアがバッチリ有能で原作はやっぱりイイ✌