廿六木さん

シーモアのシステムのせいで、発売された通知が来なかったので発売後一年してようやくこの本の存在を知りました。
最終巻のその後のエピソードも少し知ることが出来てとても良かったです。
新作にもとても期待しています

登場人物達が繰り広げる異様な人間関係と、古き良き雰囲気と独特な間によって作り出される恐怖や緊迫感から成される物語は、作品を一気に読み終わらせてしまう程素晴らしいものでした。
また、原題として、黒岩涙香の作品が挙げられていますが、そのコミカライズと言うわけではなく、そちらをもリスペクトしつつ、この作品自体、新たな塔の物語として独立している、オリジナルな作品となっています。

まあ短所を強いて挙げるなら、死番虫の正体が分かった時後に暫く、微妙なテンポの悪さを感じたこと。
それと4巻あたりの話ですかね。展開上での必要性はあまり無いように感じられましたが、冒険小説を読んでいる気になって僕は好きでした。

作品を通して、強く醸し出されている、エログロスプラッタとレトロな雰囲気は独自の世界観を生んでいて面白かったです。

また、人によって好みは分かれると思いますが、好きな人には思わず感動する程素晴らしい作品だよ、って事だけ記しておきます。