推しカプのために当て馬ヤンデレキャラを演じていたら、展開がおかしくなってきた
七瀬おむ/輪子湖わこ
このレビューはネタバレを含みます▼
前半の、ヤンデレを演じるも不慣れな主人公の姿がすごく可愛かったのと、そんな受けが無自覚に攻めをときめかせている様子にもキュンキュンしたんですが、想いが通じた後は主人公がヤンデレではなくなり、攻めがヤンデレへと完全に立場逆転します。執着攻めが好きなので攻めの変化は個人的には好きでしたが、主人公が淡白になってしまったのが少し気になりました。結ばれたあとも、攻めに対する好きという気持ちをもっと押し出してくれていいのに...とモヤモヤしました。(単に心理描写が少なかったのもあるかな?)
サイドストーリーの、原作主人公とクラスメイトのカップリングはあんまり刺さりませんでした。攻めのジーンはもともと遊び人、という設定にも関わらずやや等身大すぎるかなと思ったり...口調が単にテンプレートなチャラ男だったり(脇役感。いや元々脇役ではあったんですが、スピンオフで脇役が攻めになる時には攻めとしての格が上がるものじゃないですか...。それがあまり感じられなかった)(個人的な願望でしかありませんが泣)もともと友人関係だった2人ですし、同級生ですし、等身大のカップルとして見ればそんなものかなぁ...とは思います。だからこそ、友情が恋に変わった部分をもっと描いて欲しいなあと思ったりします。受けのシリルが器が大きくて好感が持てる人物なだけあり、相方のジーンの(有り体にいえば)ステータスというか魅力の部分が釣り合っているのか気になってしまいました。2人のお似合い感がもっと欲しかったです。
所々登場人物のセリフやメインカプの攻めの母親・レイラの口調などにも少し違和感を感じましたので、そこは筆者さんの癖というか未成熟な部分なのかなと思います。
設定や、原作通りに進むフェーズは読み応えがあって面白かったです。あまり細かいことを気にせず、(攻め←←←受け)が(攻め→→→→→←←受け)みたいな感じになるのが好きな人にはおすすめです。
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