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今月(5月1日~5月31日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • 恋は雨上がりのように

    眉月じゅん

    これ以外の結末は無い…
    ネタバレ
    2018年5月2日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 最終巻を初めて読んだ時、あまりにも呆気なく、これで終わり?!と一瞬、怒りすら覚えました。

    しかし、何度か読み返していくうちに、もし2人が男女の仲になってしまっていたら、

    奇しくも最近メディアを騒がせている「40代有名タレント男性が女子高生に…」

    この不埒なニュースと、近からずとも遠からずではないか?と思えてきたのです。

    同時に、分別と優しさを併せ持つ大人(近藤店長)としては、切ないけれど、これ以外の結末は無いのだという確信に至りました。

    そういえば高校時代、同級生の女の子が(あきらと近藤店長ほど年の差はありませんが)年上の大人の男性に口説かれ、いわゆる男女の関係となりました。

    その男性は数年間、彼女の若い体をさんざん欲しいままにした後、あっさり捨てました。

    お互いに好き合っていた恋人同士だったのだから、何も問題はないという考え方もあるでしょう。

    とはいえ…結局、彼女は彼との恋愛に高校生活の大半を費やし、勉強や部活等には情熱を注がず、なし崩しのように就職しました。

    あの時、交際しなければ、彼女に他の人生もあったのかもしれないと思うと、大人が若者の芽を摘む可能性など全く考えず、己の欲を優先させた…そんな彼の行いが正しい選択であったか疑問です。

    先に生まれた人間として、自分より若い人を導く責任があると、誰しも考えなければならない。

    自戒の念も含め、そんな深いものを、この作品は教えてくれました。

    私にとっては単なる娯楽ではなく、人生の指南書のようでもあり、心洗われる名作です。