このレビューはネタバレを含みます▼
暗い話は好きなのですが、レビューからある程度覚悟を決めて読みました。読了感、1回目はどんどん闇が深くなっていく展開に衝撃を受け、2回目は幼い葵兄ちゃんの置かれた環境と周りの大人達に怒り、3回目でやっとレビュー書いてます。感情がジェットコースターです。
母親からの扱いや葵の最期など…息苦しくなり描写てんこ盛りですが、私が一番不快感覚えたのは近隣との近過ぎる距離感でした。人様の家の事情が勝手に広がっていくあの感じ…不気味ですね。でも、葵の母親にとってはそれが毒になった一方で、葵にとっては福太と出会えた救いになった。一方で、福太と出会わなければ、葵があのタイミングで喪失感や絶望感を一気に味わう事も無くて、変質者に拐われる事もなかったのでは…と、モヤモヤがおさまりません。
絵はとてもきれいです。福太の笑顔や葵のはにかむ上目遣いの可愛いこと可愛いこと…!あと、艶っぽいシーンも汁気が多めで大変読み応えがありました。
好き嫌いは分かれますが、暗い話に耐性があり、考察が好きな方にはぜひ読んでいただきたいです。