このレビューはネタバレを含みます▼
高評価に期待しましたが、期待した分ガッカリしました。
宗教が全く違う異世界で『聖母子』の宗教画が存在したりと、西洋文化に似た世界観ならこんなもんだろうという"なんとなく"な描写が気になります。
また、主人公等が国の制度改革に取り組んだことはボンヤリとわかりますが、『あっちもこっちもやりました』と説明は浅い。一つとして具体例もなく、その過程の苦労も伝わってきません。ですので、共に試練や苦労を乗り越えた仲間としての王太子と主人公の描写もイマイチ消化不良。
文章も難しい単語を使えば高尚になるわけでもなく‥。寧ろ引っかかる文章もありました。
史実に基づくものではなく、一から創造するこの手の小説は、綿密な調査を必要としない分簡単なように見えて実はとても難しいと思います。説得力のある背景、場面を彷彿とさせる表現には、もう少し勉強が必要かなと思いました。
評価を下げて申し訳ないですが、ライトなノベルならこんなもんかなと。三つ星です。