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今月(6月1日~6月30日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • 捨てられ公爵夫人は、平穏な生活をお望みのようです@COMIC

    柑奈まち/カレヤタミエ/駒田ハチ

    色々な意味で『賢い』主人公
    ネタバレ
    2026年5月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 始まりは結婚式当日に「君を愛するつもりはない」と夫に宣言される新妻、という良くあるストーリー。加えて彼女は式の一週間前に馬車の事故で前世の記憶が蘇っており、ここがゲームの世界で自分が『悪役令嬢』であると分かっているので、夫と交渉して領土を貰う、というところまでは想定内。

    この話はそこからが面白いです。主人公のメルフィーナは所謂知識オタクで、普通の日本人なら「いやそんなの知らんが!?」という様々な知識を有している才女。その知識の大半はゲームをやり込みまくったことで得たものらしいのですが、読んでいる側は素直に勉強になります。
    その知識で中世ヨーロッパ程度の文明・食事事情・衛生観念諸々を改革しまくっていくのが面白い。また、知識はチートと言えるかもしれませんが、彼女自身に特別な力はなく(少なくとも序盤は)あくまでも地道に堅実に領地経営をしていくところに好感が持てます。読み進めるたびに、善人でお人好しではあるけれど、貴族として、領主として、それなりに腹黒い部分もあるメルフィーナがどんどん魅力的に見えてくるのです。

    (この先、まだコミカライズされていない部分の原作小説の話に少しだけ触れています)

    メルフィーナの周囲にも魅力的なキャラがいっぱい。個人的にはマリーとセドリックがとても好きなので、ふたりが彼女を支えてくれるのが頼もしいです。セドリックが忠誠を誓うシーンはジーンとしました。ずっと3人で領地を発展させてくれ~!!と願わずにはいられません。
    そしてここ大事なところですが、夫のアレクシスも実はそこまで悪い男ではないです。領主として誠実でとても優秀ですし、理不尽なこともしないので(最初のシーンはともかくとして)そうヘイトは溜まらない…と思います。自らの行いを省みる柔軟さもちゃんとありますし。
    実はふたりの行方が気になって原作小説の続きを読んだのですが、今後も基本的に印象が良くなっていくことはあっても悪くはならないと思うので、安心して読んでください!

    世界観がとてもしっかりしていて設定が相当深く作り込まれている原作。その原作をいい感じに省略しつつ、綺麗な絵で丁寧に描いてくれているので、この先も読むのが楽しみな作品です。先は長いですがゆっくり頑張ってほしい…!
  • 俺のやさしくない先輩【新装版】

    さきしたせんむ

    満足感がすごい!
    ネタバレ
    2026年5月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 泣き顔にしか興奮できない(※ただし日常では完璧に隠している)S×声フェチで臆病(※ただし強面で周囲には怖がられてる)なМのリーマンもの。

    まず言いたいです。絵がすごく綺麗で、それなのにめちゃめちゃえっっっっっち!!!えっちシーンだけで満足感が半端ない。そして受けの子、八ツ橋くんの泣き顔が可愛くてえっちなので、夏目先輩みたいに性癖持ちじゃないのに興奮しちゃいます。声フェチだからいちいち夏目先輩の声にぞくぞくしてるのも可愛い!あれはね…泣かせちゃうのも仕方ないですよ…。

    そして夏目先輩も良くあるただのドSではなくて、きちんとした倫理観を持っているのがポイント高いです。「好きな子を泣かせないと興奮できないなんて異常」「薫が許しても駄目だ」と頭では分かってて、性癖と倫理観の狭間で悩んでるので、「俺はドSだから!」と開き直っていないのがいいなあと思います。
    そして、それでも我慢できなくて結局意地悪したりえっちで滅茶苦茶にして泣かせちゃうのがまたいいです。八ツ橋くんもМ気味の子なので、割れ鍋に綴じ蓋、需要と供給がばっちり一致しているのでまさにくっつくべくしてくっついたふたりなんだあとニコニコします。

    仕事の面では、夏目先輩は営業部の不動のトップ、顔良し性格良し仕事できて気遣いまでばっちりで(性癖以外は)非の打ちどころがないのですが、八ツ橋くんも負けてないのです。最初の方は周囲には避けられてコミュ障で上司にはパワハラされていて「この子はあまり優秀じゃないのかな?」と感じるのですが、途中で入る夏目先輩の視点で違うことが分かります。
    きめ細かい気遣いと素早い事務作業、他人のミスも何も言わず修正してあげるというまさに縁の下の力持ちの八ツ橋くんに、実は夏目先輩の方が先に惹かれていたと判明したところで私は大興奮しました。更に、周囲にも彼の魅力がバレてしまったときの夏目先輩の嫉妬っぷりが堪らない…!自分だけが知ってたのに、ってなる気持ちにはすごく共感できるし、いつもニコニコしてる先輩の真顔がとってもステキ。「意地悪して!(八ツ橋くんに)」と心の中でうちわを掲げてしまいます。

    同僚の存在もいい感じにスパイスになり、ますます目が離せない展開に。続きも楽しみです!
  • 自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。

    蓮見ナツメ/しき

    愛すべき自称悪役令嬢
    ネタバレ
    2026年4月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 最終巻まで一気に読了しました。

    まず何と言ってもバーティアが可愛い。最初は「良くある愛すべきお馬鹿系の女の子かな?」と思っていたのですが、ちょっと違いました。確かに彼女は暴走癖があり、セシルにも心の中でたびたび「お馬鹿」と思われているのですが、実は真面目な努力家で、淑女教育も王太子妃教育も問題なくこなしています。そこでまず彼女への好感度がグイ~っと上がりました。
    思い込みの強さと暴走癖は未来の王妃としては欠点ですが、セシルを筆頭に周囲の側近・友人たちが皆超優秀で心強いのでフォローもばっちり。このままのびのびと歪むことなく育っていってくれ…とつい親目線でニコニコすること間違いなしです。

    物語の根幹に「バーティアはセシルとヒロインに幸せになってもらうために行動している」というものがあるのですが、セシルは初期から徹頭徹尾バーティアにしか興味がなく、ずーっと一途です。腹黒で異常なほど優秀、それ故に何にも興味を持てないセシルが感情を揺さぶられる相手は唯一婚約者だけなので、頑なにヒロインとくっつけようと奔走する彼女に読者も「なんでそこまで?」と思ったりするのですが、後半になるとその理由が分かります。
    バーティアもただひたすら、心の底から愛するセシルの幸せを祈って、自分が悪役令嬢になる覚悟を決めていたのです。彼女の想いを知ると、何故あれだけ必死だったのかが分かってうっかり泣けてきました。だからこそ幸せいっぱいの結婚式もきっちり書いてくれて嬉しい!

    絵は綺麗と可愛いを上手にミックスしてある感じで、どのキャラもとても魅力的。
    あと服が!ドレスはもちろん男性陣の服までめちゃくちゃ細部まで描きこみされていて、それだけでも見る価値があります。特に卒業パーティーのときのバーティアのドレスが本当に見事。皆が着ている服のデザイン集を出してくれないかなと願うレベルでどれも素敵です。

    最初から最後までふたりの仲が揺らぐこともなく、近い関係性のキャラは皆能力が高く素敵な子ばかりで(特に女性陣が素敵です)、加えて基本ギャグ寄りの明るい話なのでストレスなく心穏やかに読めます。
    あと何か問題が起こっても最終兵器彼氏のセシル殿下が華麗に解決してくれます。ふたりの未来に幸あれ~!

    完結しちゃって寂しいなと思っていたら続編もあるようなので、ワクワクしながら読みたいと思います。
  • 役目を果たした日陰の勇者は、辺境で自由に生きていきます

    船野真帆/丘野優/布施龍太

    胸糞展開がないのがいいです
    ネタバレ
    2026年3月12日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ただの村人だった主人公が、予言で勇者パーティーに迎えられて最終的に魔王を討伐した話…の、アフターストーリー。
    おそらく主人公は天涯孤独で村に居場所もなく、スキルシード(この世界の能力鑑定のようなもの)も大したものではないため村ではかなり冷遇されていたような描写があります。本来ならパーティーにもお荷物として邪険にされてもおかしくなかったところ、メンバーは皆器が大きい善人で、主人公の隠れた能力を発見して惜しみなく自分たちの技を教えてあげる。その結果、主人公は魔王を倒すチートにまで成長しています。

    最近の流行り物だとパーティーメンバーが屑で、主人公を平気で見捨てたり冷遇したりする展開が多い気がしますが、上記の通りメンバーの3人は全員が善人かつ能力も非常に高いため、嫉妬も差別もなくとても仲が良いです。また、主人公も自分の可能性を見出して運命を変えてくれた仲間たちを心から尊敬して好いているのが分かるので、気持ち良くサクサク読めるところが良いと思います。
    主人公の移住先の村人たちも良いひとばかりで、特に村の女の子がとても可愛らしいです。

    ストーリー的にはそこまで際立ったものはないかもしれませんが、人間関係にストレスがなく平和に読めるので個人的にはとても好きです。黒竜をあっさり倒して美味しく食べてる2人にほっこりしました。4巻も楽しみに待っています。