このレビューはネタバレを含みます▼
何度も広告で流れてきて気になっていたのですが、やっと読みました。まさかこんなにも共感できてしまう話だとは。
私は、お母さんの気持ちも、由美子ちゃんの気持ちも、さっちゃんの気持ちにも共感できて、書かずにはいられませんでした。コミックシーモアは長いこと利用していますが、初めてレビューします。
箱は、いろんな人の人生を狂わせたというような描写がありましたが、私はむしろ1番マシな形での終わりに導いてくれたのではないかと思います。
箱がなければ、下手したら由美子ちゃんもお母さんも命を落としていたかもしれない。さっちゃんも、「うちはまだマシ」と思える対象があってくれたおかげで生きられていたと思う。
私の父は私が物心ついた頃からDVで、母があざだらけになるまで殴られたり蹴られたりしている場面を、25歳になった今でも鮮明に思い出せます。
父は私にとって恐怖の対象でしかなく、でも機嫌がいい時もあって、いつ機嫌を損ねて怒鳴られるか、物を投げられるか、震えて生きてきました。
一人っ娘で、母の味方で居られるのは私だけだと思っていました。
洗脳ってそんなに難しいことではなく、うちの場合は母が父に洗脳されていたようなものです。私を連れて逃げて欲しかったのに、それをしなかった。逆らえなかったのだと思います。愛なのか、共依存なのか。
私の家には箱はなかったけど、私にとっては家自体が箱だった。そこに3人で閉じ込められていました。
誰にも助けを求めることのできない幼い頃の由美子ちゃんにとって、箱は逆シェルターになったのだと思います。箱があって本当に良かった。
kizunaを作った箱の男は、閉じ込めたい相手がいたのでしょうか?もし全てをわかって作っていたのなら、彼の生い立ちが気になります。
そしてそれと同時に、この本の作者がどんなタイミングでこの作品を思いついたのか、気になってしまいました。
p.s.
私はもう箱から出て幸せに暮らしているのでご心配なく。
父と母は今もまだ、箱の中で暮らしていますが。