このレビューはネタバレを含みます▼
「夜明けの唄」を読みたいが為に、シーモアデ(電子書籍)ビューしました。
まず絵がとにかく美しいくて惹かれ、ストーリーもファンタジーものかと思いきや、現実や過去の歴史と繋がっていたりし、奥深いです。
アルトとエルヴァ様の関係も、アルトが子どもの頃の、主従のような、家族のような関係も素敵に描かれていて、そこから少しずつ気持ちを伝え合いながら、両想いに変化していく様もすごく良くて。
愛が深い✨
本編の4、5巻から内容が辛い場面も多いですが、そういう過去があるからこそ、エルヴァ様の人格が出来上がり、アルトも惹かれ……アルトの出生の秘密が今からどのように展開していくのか……もう続きが早く読みたくてしょうがないのですか、巻読みして揃えたいので待っています。
戦争と密接に結びついた、かんなぎへの過去の最悪な黒歴史をどのようにして乗り越えていくのか……
海辺のシーンでは海風を感じ、大空を感じる描写に本当に見惚れてしまいます。
アルトの不意打ちキスの時には、あえて手元に画角をずらして、紙袋がクシャってなる描写で感情表現されている所も本当に好きです。よりドキドキが伝わるというか……
ラブシーンの途中で、他の登場人物や場面に切り替わって、また不意打ちのようにラブシーンに戻ってくる構成とかも、まんまとやられて心揺さぶられてしまいます。
それから、エルヴァ様の目はなぜ紫色なのかなと、何となく思っていましたが、実際に色素が薄く出生する「アルビノ」と呼ばれている方の目は紫色がかっているのだと、先日TVで知りました。実際にある事に忠実に描かれていたんだ……と、ますますこの作品が好きになりました。
同性愛者への差別や偏見の問題についても、事実としっかり結びつきつつ、理想の世の中へ歩んていく表現があるので、さらに沢山の人に読んでもらえたらと思う作品です。