このレビューはネタバレを含みます▼
ウィステリアは自分が美しく魅力的だという自覚がない。ずっと好きだったブライトが義妹のロザリーを選んだ事で全てがコンプレックスになってしまっている。ロザリーも美しく何でもできるウィステリアに対してコンプレックスを持っていたけれどブライトに選ばれ現在は愛されているという自信に変化している。”幸せにならなくては”という強い思いが呪いのように感じるのは私だけ?ブライトとロイドの確執凄すぎ。ウィステリアは幼少期に両親を亡くし養子として実の娘のロザリーと同じ様に育ててくれた養親にはとても感謝していたがロザリーが番人に選ばれた時、すぐに取り消されたが「ロザリーの代わりに」と言われ実子と養子の違いを感じていたところにブライトにも「ロザリーの代わりに未明の地にいってくれ」と言われ、自分の存在を見失ってしまう。今のルイニング家があるのはウィステリアの大きな犠牲の上にある。ウィステリアの23年間の苦しみと現在に至るまでの努力に比べたら、ロザリーの心を守る為にウィステリアの事に触れないなど甘えすぎでは?ウィステリアを切り捨てたブライトは23年後ウィステリアの為にロイドにルイニング家を切り捨てられるよね?一度決めたら絶対諦めないのは父子同じ。ウィステリアもロイドと物理的に離れて寂しさを感じ逢いたいと素直に思えるようになって前進していると思う。まだまだ前途多難な感じですがウィステリアには幸せになってほしい。次巻も楽しみにしています。読み返すと1度目では気付けなかった事に気付いて何回も楽しめます。ちょっと気になるのですがロイドの元カノのエスターと若い頃のロザリーは気質が似ている。評価は二つに割れるのならブライト父は親しくしていても公爵家の嫁となれば別だったのでは?ウィステリアを犠牲にしてまでロザリーを選んだからにはブライトは突き進むしかない。王都から離れて療養するほどだったのにあまりにも早いロイドの誕生が必要だったのでは?まあ…情熱だけだったのかも。23年前の吸着を使った夜会の日まではブライトはウィスを守ってあげたいと思っていたのに魔法への劣等感で変わってしまったのでは?子供の頃から養子という事で自己評価が低いウィスの良き理解者だったのに何故あんな事言えたのか…ロザリーの価値観が救いだっただろうけどそんなに?現在も吸着を使った事で運命が変わっていきそうで心配だけど楽しみ。