このレビューはネタバレを含みます▼
楽しみにしていたノノノ先生の作品。今回はノノノ先生の作品の中で一番考えさせられ、感動した作品でした。ですが、見る人によっては少し地雷なのかなと感じました。私自身も★5つには変わりないですが、何度読んでもアキという存在を作品中で消化することができず、この作品を読む度に終盤にさらっと描かれたアキの過去に胸が締め付けられます。私と同じ気持ちになった人も少なからずいるのではないでしょうか。けれどもハッピーエンドということには変わりありません。アキという存在に苦しみながらも、死ぬことはできず過去に佇むサイトーさんと健気でサイトーへのために頑張るタカヤ。様々な問題に巻き込まれながらもいつも助けてくれるのはサイトーさんで、お互いに惹かれていく姿にも感動しました。最終的に2人は付き合うことになるが、その引き金となったのは間違いなくタカヤの母の過去であり、タカヤが母に放った言葉が結果的にサイトーさんの決断にも繋がったと感じます。アキが最後携帯に残した小説の代わりのメモにはサイトーさんと一緒にいたいという気持ちとサイトーさんを苦しめたくないという気持ちが綴られていたが、最後に遠くにいても笑っていて欲しいという言葉からサイトーさんへの幸せになって欲しいというメッセージ性が伝わってきました。最後まで私はアキとサイトーさんどちらの気持ちをとっても苦しいと感じたが、サイトーさんはこれかタカヤと共に過ごし、それを遠くでみていてくれるアキが幸せであってほしいと感じました。やっぱり私の中ではサイトーさんとアキの2人の世界がまだ強く残ってしまいます。2人がずっと一緒にいた世界線も見てみたかったが、アキはサイトーさんの中にこれからずっといる。でも、これから先サイトーさんを幸せにしてくれるのはタカヤであることは間違いありません。タカヤがサイトーさんを救ってくれて本当にによかったと感じました。タカヤとサイトーさんのその先も是非見てみたいです。涙なしでは絶対に見れない作品、最後までとても考えさせられる作品でした。絶対に見て欲しい作品。ノノノ先生ありがとうございます。大好きです。