このレビューはネタバレを含みます▼
新作ということで第一巻を購入。早くも作品の中に取り込まれてしまいました。
以下、若干内容に触れつつ感想と今後の予想。
アルカナに続き、ファンタジーものですが、舞台は古墳時代風で倭(大和)ぽい感じ。架空だとしても、なぞらえている時代の設定が固くて良いと思います(丹念に調べて準備なさってるのかも)。
狩りとか生け贄の時代なので、酷な描写もあるかもしれませんが、人の「欲」や「業」とか「奢り」みたいなものがよく描かれていて、良い意味で人間臭さもドラマチックに写し出されていると感じます。
全体の流れの特徴としては、前作に引き続き、何かしらの大きな争い事が絡む一方で、登場人(神)物の恋(?)が描かれていく、と予想します。
トリップものにも見えますが、作品の内容は今のところ(多分)オリジナルなので、史実などは気にせずに読めます。
イラストの雰囲気も健在で、美男子(美神?)ばかり出てきます。水の神様ということであったので、水の都が舞台なのかとも思っていたのですが違う模様。水以外にも、火や木、金など他の神様も出てきます。
個人的には、アサヒと水神とムラ長の息子(名前忘れましたが翠にちなんだ名前でした)の三人の運命がどう絡み合ってくるのか、気になります。
また、純粋にアサヒの成長が気になりますが、それとともに、物語の裏の大きなテーマとなりそうな、ムラ長の息子の母に対する葛藤なども気になります(アルカナもでしたが、王子がヒロインの少女との関わりを気に、急激に強さを身に付けたり、何かに打ち勝とうと努力する、といった描写があり、今作でもそのような内容が読めそうです)。
藤間さんの世界観に浸れる作品ではないかと思います。第二巻もすぐに発売予定な様子なので購入確定です。