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今月(5月1日~5月31日)
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シーモア島


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最高のゲームコミカライズ作品2021年12月19日『カルドセプト』という名作カード&ボードゲームが原作の傑作コミカライズ作品!
原作は主人公(プレイアブルキャラ)に一切の設定・台詞がなく、選択したアバターのジェスチャーに合わせて登場人物がリアクションを取り物語が進行していきます。
舞台は、破壊された世界創造の書・カルドセプトの断片たるカードを収集し、これを復元することで万能の力を得ようとするカード使い“セプター”たちが果てしなく争う世界リュエード。カードから様々なクリーチャーや武器、天候や地形すら変えてしまうスペルを召喚して周囲に大きな被害をもたらすセプター間の争いをおさめるため、人頭杖のアーティファクトに導かれて一人のセプターが立ち上がる……というもの。
当作品ではナジャランというオリジナルキャラクターを主人公において、原作キャラの設定に巧みな変更を加えながら作品世界に切り込んでいきます。
人頭杖のおじいちゃんアーティファクト・ゴリガン と食いしん坊の少女・ナジャランの掛け合いは面白く、作者の卓越した画力と発想力によって生き生きと描かれるリュエードの世界にぐいぐい引き込まれます。
原作ゲームの全国大会優勝者をモデルにしたセプターが物語のキャラとして参戦したり、カルドセプトを巡るカード収集の争いに「人の願いを集め束ねていく」という側面があることを描いたり。
かねこしんや先生はゲームの世界をマンガに落とし込むだけでなく、マンガを現実のゲーマーの世界まで拡張し、設定をさらに深く掘り込んで『カルドセプト』の世界を再創造させました。
ゲームの面白さを十全に描く以上に、
ゲームの奥深さを拡大して読者に、ゲーマーに読ませてくれる。
これ以上に素晴らしいコミカライズはあるでしょうか?
コミックは全巻紙で揃えていましたが、電子書籍版の最終巻にのみ未掲載の話が含まれていたため購入しました。
原作を知らない方でも楽しめる、傑作ファンタジーコミックに仕上がっています。オススメです!いいね
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愛が溢れている2021年11月21日キャラクターへの愛が惜しみ無く描き込まれている快作。
日常生活から血生臭い戦闘シーンまで、肉体の躍動感や表情の生々しさに惚れ惚れします。
お色気描写が苦手な方やしっかりしたストーリー性を漫画に求める方には合わないかもしれません。しかし説明的な台詞や余計な心理描写なく進められるお話は非常に読みやすく、作品世界への没入感を高めてくれる。言及されていない物事への想像力を掻き立ててくれる。だからこそ登場人物ひとりひとりへの愛着が湧いてくる。
表紙の絵作りからも見てとれる古典的な作風を受け入れられる人には、きっと素敵な読書体験を与えてくれるでしょう。
様々なモンスターから巨人や小人までが共存する異世界をリアルに描ききる画の説得力。それぞれ魅力的な種族がつくる人間模様が日常の一コマ一コマから溢れ出ています。
ずっと読んでいたい、折に触れて読み返したいと思わせる素晴らしい漫画です。 -
日本酒初心者にも、玄人にもオススメ2018年12月24日千葉麻里絵さんの日本酒と料理のマッチングに対する深い造詣に唸りました。
こういう本を、ずっと探していました!
日本酒に関心のなかった原作者(麻里絵さん)が、飲食業の世界に入って日本酒の魅力にハマり、それを人に伝導する立場になるまでの物語が簡潔に、そして面白おかしく纏められています。
日本酒が好きで飲み始めたけれど、どんなお酒をどんな飲み方で楽しめばいいかわからない。
日本酒の知識はある程度あるし、色々な銘柄を飲んできたけれど、もっと面白い飲み方を探したい!
そうした初心者にも玄人にもオススメできる内容。
日本酒という飲み物や日本酒を取り巻く業界に対する丁寧な解説部分と、日本酒の飲み方への固定観念を突き崩す啓発部分とのバランスが非常によくとれていると感じました。
すごいと思ったのは、基本すべて実話だということと、蔵元や○○関係者までもが実名で(しかも頻繁に)物語に登場するということ。エピソード一つひとつが面白いのは、実在する登場人物一人ひとりが個性的で魅力に溢れているからでしょうね。
そして何より、レビュー冒頭でも挙げた日本酒と料理(または調味料や香辛料)のマッチングを科学的な根拠に沿って多数紹介している点。さすがは清酒官能評価者……!
日本酒の温度管理や燗つけの方法、人への薦め方も非常に勉強になります。
この一冊を読んで、さっそく本で紹介されている燗つけを試してみたトコロ、本当に味がころっと変わって美味しかった!!
麻里絵さんの店に是が非でも一度足を運ばねばなるまい、と思いました。いいね
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