このレビューはネタバレを含みます▼
キツかったです。
知能グレーな主人公と芸術家の青年のお話し。
主人公は社会常識も理解できないし知的レベルはしっかりしてない小学生低学年くらいで、悪い大人に騙されて搾取されたり嘲笑されたり散々な扱われ方を周りにされるけどそれさえ不快とは感じるが何故なのか充分な理解ができない。
主人公は芸術家青年に拾われて愛玩動物的な感じで衣食住などのお世話や面倒を見てもらえるようになる。
知能の低さからくる幼児的な主人公の純粋さや闇が芸術家青年に創造性を与えるが、色々あり主人公の現実的な愛玩性を欠く部分を知ってしまった芸術家青年は落胆する。
誰も彼を救わないし彼も現実を理解できない。
主人公の唯一の救いは彼の中では現実である空想の宇宙にある星に帰ることだった。
本当の現実は彼の宇宙と星という希望を壊したし、芸術家青年も福祉だったり本当の救いを与えようとはしない。
芸術家青年の中途半端で優しく残酷なところ、そんな自分を自覚しながらも生活するところがすごく人間味があると思った。
読みながら辛すぎて、いっそ主人公を死なせてあげて、
刑務所でもいいからもう保護してあげて〜と思わずにいれないくらい苦しかった。最後は不穏な現場へドナドナされるし。
バッドエンド好きやただただ可哀想な人が癖の人には刺さるとおもいました。