このレビューはネタバレを含みます▼
普段重いテーマのものは見ないようにしているのですが、アニメに釣られて全巻読んでしまいました。
可愛い子育てものかなって思ってたら、だいぶ裏切られ……
軽快なテンポで進み、小出しにされる裏事情にすっかり目が釘付けに……
主人公のコタローくんの境遇は、端的に言ってしまえば目を背けたくなるようなものです。
それでも彼は、強くあろうとして、自分が弱きものとして扱われることに甘んじない。
その源にあるのは、親、そして周りへの愛情でした。
最初にアニメのコタローくんに触れて、泣いてしまいました。
いじらしい、と思ってしまって。
そしてやっぱりすこしだけ、可哀想、とも思いました。
でも話が進むにつれて、そう考えること自体がコタローくんに失礼だと分かりました。
彼は、どんなことにもきちんと向き合い、一生懸命です。
そんな彼に対して可哀想だなんて、なんて傲慢な考え方でしょう。
だから、彼を取り巻く大人と同じように、見守っていきたいです。
時間はすごくかかると思うけれど、沢山泣いた後は、心の底から笑える日がきますように。
そう願っております。