とんとんさん

10巻くらいまでは読んでて気持ちのいいスピード感がありましたが、15巻くらいから、最後の黒幕を出さない、終わらせないための遅々とした物語になってしまい、1巻でほとんど場面進行しないという残念感が強いです。

絵はすごく上手だったので、４巻まで買いました。
ただ、『先生』がめっちゃ悩み苦しんでる感を出す割に、実際は情報共有とか最低限出来るであろうこともしないので、主人公が最善の動きをしないとイライラする人にはオススメできません。

絵は好きなタッチで良いですが、よくある仲間裏切りからの覚醒までの展開が、１巻で終わらないって、前置きが長すぎませんか？
１巻目にスッキリする展開がなく、イライラが溜まって終わってしまいます。

絵は良いと思います！

が、流れとして、若干強い動物が出てくる時に、『感覚で魔法が使えてしまった』というところまではよくある展開で理解できますが、『どうして魔法が使えたのか』疑問に思ったなら、なぜその後、同じシチュエーションを試そうとせず、今まで役に立たなかった詠唱をしようとしてるのでしょうか？
学院に着くまでは、魔法を使えなくするための作者都合が強すぎると感じます。

また、そのちょっと強い動物に対して魔法が効いた時に、なぜ倒さなかったのでしょう？
領民のことを考えれば、今後の被害の可能性を潰すために、倒しておくのでは？

と、当然の考えや流れにならないところでモヤっとしてしまい、テンポ良く読めない部分があります。

メインストーリーは元より、巻末のサイドストーリーも最高に泣けます。
チカの境遇を考えると、決して明るい青春物語なだけではないのだけれど、だからこそというか、この世界観は輝いて見えます。

死んでから転生までのページが少なすぎて、何のチートをもらったかの紹介も一コマだけで、読者を置いてきぼりにしてる感が強い。
『他人に迷惑をかけたくない』みたいなことを言ってる割に上手く立ち回れなさすぎて、子供の駄々っ子にしか見えないので、せめて年齢設定を子供にしないと、読んでて辛い。

普通の人には縁遠い『ノゾき』という禁断の行為が、想像・妄想を掻き立てて止まない作品です！
これは一度読んでいただきたい！
ストーリーや描写を上手く調整しているので、グロさはなく、どのレベルの読者にも楽しめます！

言わずもがなの名作！
文句なしの画力に、ワクワクするストーリー、際立つ各キャラクターとその背景、全てが魅力的です！
一気読みしたくなるほどその世界観に引き込まれること間違いありません！！