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今月(7月1日~7月31日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • 春のデジャヴに踊れ

    おどる

    絵は美しい、んですが
    ネタバレ
    2026年5月29日
    このレビューはネタバレを含みます▼ タイトルでも書きましたが、本当に絵は美しいです。真面目に普通に生きてきた(生きようとしてきた)晃介と、余裕と色気を漂わせる淳、それぞれの造形が好みでした。作中の音楽や大学周りの描写とかも凝ってますし、セリフもリアルな感じを目指されてるのが伝わってきます。淳が進路に関して放った言葉、メガバンの人が言いそう感がすごい。

    なんですけど、恋に落ちるまでの過程がうまく消化できず…。BLで異性愛者同士の恋愛を描くのって、本当に難しいですよね。もともと女性が好きだったわけで。将来子供が持てないかも、とかよりもまず、男性を好きになること自体への混乱とか困惑とか、あって当たり前だと思うんです。今作でいえば晃介も淳も異性との恋愛を経験してますし、そもそも互いを意識するきっかけもキッカケですし(晃介はトラウマの克服と安心感、淳は面影を見出したから)、なおのこと悩むんじゃないかと思ったんですけど…。淳が考えるべきは【恋愛の必要条件である(と彼が考える)性行為を晃介とできるか】、よりも【愛した人の子である晃介を、男性として好きになるとはどういうことか】についてでは?いつのまにか関係が進展してて、ちょっと唐突な感じがしてしまい、うまくのめり込めなかったです。
    異性愛者同士のCPって難しいよな、と改めて思わされる作品でした。
  • 巣箱の王子様

    秋平しろ

    オールタイムベスト入りかも
    ネタバレ
    2025年3月5日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 普段レビューはしないんですが、どうしても書きたくなったので。ちまちまBLを嗜んできましたが、ここまで余韻が続く作品に出会ったのは初めてでした。最近はずっと上下巻を読み返してます。

    ごくごく個人的な見解ですが、ボーイズラブだからこそ描ける、あるいは結果として描き出されるテーマの一つに、「男性であること」を巡る葛藤があるなと思っていて。例えば青柳くんが抱えている、同性を愛することをめぐる葛藤もその一つですよね。
    女性を好きになり、飲み会には精力的に参加し、出世して、子供を持つーー以前に比べ弱まったとはいえ、まだまだこのような生き方が「男らしさ」に結びつけられることは多いと感じます。そして、このように生きられない人は自信を失ってしまう。それは青柳くんだけじゃないのがこの作品の特徴かなと。
    王子は当初、引き留めるために青柳くんへ秘密を明かしたけれど、結果としてそれが更なる秘密の開示へと繋がる。この展開は流石としか言いようがないです。

    あと、青柳くんがお金を払って行為に及ぶくだりも作品の要ですよね。読み始めたころは、「もう東京に住んでいるわけで、今はSNSやアプリで同じ境遇の人と出会えるのになぜ?」と疑問が浮かんで。でも青柳くんの発する言葉から、「こんな自分は誰も受けいれてくれない」という諦めが見受けられるんですよね。彼はずっと、自身のセクシャリティを受け入れられてないのでしょう。自己嫌悪と性欲が混ざり合った結果、お金での解決が当たり前になってしまった。だからこそ幸せを掴めて良かった。

    BLを読んでいて良かった!そう思わせてくれたこの作品には感謝しかありません。二人とも巣箱で幸せにね。