このレビューはネタバレを含みます▼
明かされないこと、感覚が擦り合わせられないことがチラホラと現れるからです。
美麗なコミカライズの試し読みで興味を持ち。
書籍を買わなくてもWEBにあるじゃないかと「小説家になろう」を開き。
そのWEB版の圧倒的な量に一度引き返しかけましたがつい、、手をだしてしまい。
流行りのモチーフかと軽く考えてしまったのが運の尽きだったかもしれません。
不思議で魅惑的な世界に落ちたヒロインの内面に、いやに暗いノイズのようなものが混じるなあと気にしながらも、結末をみたくてさらっと流して読み進め。
「解雇理由」の着地点を読み。
ちょっとまってまだだと、派生作品や続編も読み。
作者のXに置かれたSSやコメントもさかのぼり。
それって、いつの間にやらすっかり魅了されていたということでは。
「なろう」を読み始めて日が浅いですが、ブックマークした中で一番読み返しています。
無邪気で強欲で残酷で可愛らしい”永遠の子ども”。大人の姿であっても、どこか無垢で愚かしい愛すべきもの。そして、それでもどうにもならない理を受け入れること。それは、本質的にとても馴染み深い感覚でした。ファンタジックでやや懐かしい英国や欧州の雰囲気ですが、それは例えば、最高のアフタヌーンティーは最早イギリスにはなくこの国にある現象と同じことのように思います。
結局のところ、書籍化された小説版やコミカライズも必要でした。
なろう小説で書籍化されたものの中で、一番後悔がありません。
WEBで派生作品や続編まで読んだ方、ぜひ強欲になってください。
そして繰り返し、どこかにあってどこにもない世界の揺らぎを楽しんでください。
霧が晴れないのなら別の視点、別の仕立ての物語がある。豊かで多面的な重厚さが贅沢で、嬉しい作品です。