淫らなΩは恋をしない【単行本版】【シーモア限定おまけ付き】
屋敷シマ
このレビューはネタバレを含みます▼
※スピンオフの「憐れなβ」のネタバレも含みます。
この作品、1度目は蒼士×七緒目線で、2度目は憐れなβ読了後、凌介×瀬乃目線で楽しめます!憐れなβを読んでこちらを読んでない方、おすすめです!
まず、蒼士と凌介の受けの手に入れ方が対照的。蒼士は心を手に入れるまで抱いても意味がないと言い、凌介は心を手に入れるために(眠る瀬乃を)抱く。4人とも親が毒親だったり死別だったりで満足に愛情を受けられず、互いの相手だけが唯一の居場所だったので、執着がすごい。蒼士は正攻法で、凌介は気づかれずに外堀を埋めてくやり方で相手を手に入れようとする。蒼士の言葉を尽くす所、弱さも見せる所、凌介様見習ってー!そしたら瀬乃ももっと早く、1人の人間として向き合えたのかもしれない。(あの拗れた関係性が最高だったけども)
しかし高校生の瀬乃の(無自覚の)嫉妬、可愛すぎませんか!七緒の匂い嗅いでる凌介をじっと見るシーン、恋に無自覚なくせに「好いた相手は…」とかお説教するシーン。いやどの口が言うねーん!鈍感能面執事が!そういうところを全部凌介様に見透かされてるのも可愛い。「…くれぐれもよろしくな」の時点で転がされてる。てか瀬乃を煽るためわざと「番」って言葉使ってる。あの日は2人でマンション泊まったのかな。。
はぁ、瀬乃しか眼中にない凌介様最高。小さいコマだけど、蒼士が3年棟に殴り込みに来た時、止めに入ろうとした瀬乃をさっと自分の後ろに隠すの、きゅんです!海に入った瀬乃を呼び戻すシーンも。(ずっと監視されてます?) 七緒を「繁殖用Ω」って言うのはどうかと思うけど、全人類の中でで瀬乃しか興味なくていっそ清々しい。そんな凌介にしたのも瀬乃だしね。
七緒は凌介のこと「セッ…を我慢しない」って言ってるけど、瀬乃についてはめちゃくちゃに抱きつぶしたいの我慢してるんだよな。満たされない欲をΩで解消している訳で。そう思うと、「寮生活で性欲解消手段は最重要事項」発言もいじらしく思えてくる。
七緒はとばっちり受けてたけど、凌介にとって蒼士は瀬乃を横取りしかねない存在で(瀬乃家は芦屋家の執事)、かつ主従の境界線を突破できなくて、眠る瀬乃にしか愛を囁けない凌介からすれば、臆面なく七緒にデレる蒼士にイラつきもあったんだろな。
なんか本筋じゃないレビューですみません。蒼士も正統派執着攻めで好きです。憐れなβが完結したので、4人の絡みが見たい!!