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レビュー

今月(10月1日~10月31日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • 嫌われ令息に成り代わった俺、なぜか過保護に愛でられています

    岩永みやび/こもりひっき

    某クレヨン5歳児的な日常ドタバタコメディ
    ネタバレ
    2025年9月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 転生先の知識も転生前の記憶もほぼなく、転生理由も不明な状態で突然成り代わりしてしまった主人公が、異世界で気楽にドタバタ暮らす話。
    全体通して文章が本当に上手で読みやすく、会話のテンポだったりキャラクター造形だったり作家さんの腕は間違いないのですが、とにかく純粋に内容が自分には合わなくてこの評価にさせていただきました。

    危機感を抱くでもなく使命や目的があるでもなく転生した世界で楽しく日常を過ごすというのは斬新で良かったです。

    ただ、本当に主人公が自分のやりたいことしかやりたくない子供ムーブすぎてめちゃくちゃイライラしてしまい…。
    転生後に成り代わりがバレないようにしなきゃ!とは言いつつ、身体の持ち主たるユリスや世界について情報収集を全くせず、情報源になりえる家庭教師の授業も勉強が嫌いと逃げ回ります。
    前世が16歳の男子高校生らしい?のですが、だとすると学力的に絶望的すぎるだろうという知識のなさで、中世貴族についてどころか正室・側室のような現代日本にある単語すらわからないみたいな場面がポンポン出てきます。
    ここの転生後~状況把握までの導入に半分以上を費やされていてしんどかった。

    主人公がある程度状況を把握してからは、某カスカベの5歳児のような"破天荒かつポジティブでマイペースな主人公が周囲を振り回しつつ楽しく日々を過ごす"という日常コメディとしてテンポよく展開されており面白かったです。

    こちらアルファポリスで1巻以降のお話も拝読しておりますが、基本子供の日常コメディなのでBL要素はかなりライトかつ亀進行、書籍化分のかなり先(仮に書籍化するなら4巻くらいになる?)に到るまでメインCPの相手が誰なのか曖昧で、予想してたけどまあ結果そこなんだ…という感じだったので、所謂BLを求めてる方はオススメしません。

    ただ本当に作家さんはお上手な方なので、"愛すべきお馬鹿"が好きな方は楽しめると思います。
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  • 巻き戻り令息の脱・悪役計画

    日村透/ASH

    悪役転生好きに断然オススメ
    ネタバレ
    2025年9月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ アルファポリスにて連載されていた作品の第一章部分です。
    転生悪役令息の巻き返し物語と骨組みはよくある設定なものの、作家さんの腕の良さが如実に出てるなぁと思います。
    Web版完結まで拝読済みですが、物語が進むほど面白さが増していく作品なので本当にオススメです。

    一巻時点ではまだ主人公の身体年齢が幼く恋愛要素は弱めです。
    また、BL作品として地雷的な注意点があるとすれば、腐女子キャラがいくらか登場すること、主人公周辺キャラで男×女の脇カプが乱立するところかなと思います。
    (2点どちらもそこまで主張は強くないため構えなくて良いと思いますが。)

    ボリューム踏まえるとなんとか妥当な価格かと思いつつ、小説の単価として見るとやはりややお高いとも思うので、
    迷っている方は同作者さんの『どうやら悪の令息に転生したようだ』(アルファポリスで公開中)を拝読されてはいかがでしょうか。
    構成等かなり近い作品なので、作風や空気感が把握できると思いますし、そちらが好みであればこの作品も間違いないはずです。

    基本的に勧善懲悪で、登場する悪役(作品的なヒールの方)は人格最悪・悪意マシマシ・狡猾ととことん敵として描かれます。
    また、主人公(巻き戻り後)の方は辛い状況に置かれても全然折れないほどしなやかで強く、しっかり有能でありつつ、現代人の記憶持ちらしい俗っぽさもあってシリアスとコメディのバランスが良いです。
    その上で敵役へのやり返しターンに全く容赦がないので不完全燃焼なく復讐譚として非常に気持ちがいいです。

    悪役転生が好きな方は買って間違いないと思います。
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  • 異世界もふもふクリニック~年下ライオンと恋する動物のお医者さん~

    戸田環紀/yoshi

    あたたかくて可愛いもふもふたち
    ネタバレ
    2025年9月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ある日突然獣人世界に召喚されてしまった現代日本の獣医の受けが奮闘するもふもふBLです。

    獣人の世界の住人たちがみんな可愛くて癒されました。
    部族間の争いもある世界ではありますが、基本的におとぎ話の冒険譚ような優しく可愛らしくあたたかい空気感です。

    また、受けが獣医という点が設定だけにならず、医療知識を使って問題解決することが話のキーになっていたり、医療周りの描写がしっかりしており、医療ドラマ×異世界獣人ファンタジーという感じで読み応えがありました。
    (私は医療に明るくないので、医療従事者の方から見てどうかは不明)

    受けの動物愛が強く、度々もふりたい欲を抑えていたり、逆にライオン獣人の攻めから見て受けの耳がかわいいといった描写だったり、獣人BLの魅力がそこかしこに散りばめられていてとても良かったです。

    話もキャラもとても良かったので後悔はないのですが、ボリュームから見てもいくら何でもちょっと値段がお高いかな……とは思うので星4とさせていただきました。
  • 転生した兄上は三〇番目の兄上です

    司馬犬/渋江ヨフネ

    陰鬱執着攻め×脳筋受けの擬似兄弟CP
    ネタバレ
    2025年9月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 色々転生BLを読んでいますが、BLとしてはあまり見ない展開で面白かったです。
    性描写はありません。
    ボリュームも2巻合わせて1冊分くらいの重さで、ややシリアスな題材ながらも軽めの読み口でとても読みやすく、最後まで勢い維持したまま楽しめました。
    内容は間違いなくガッツリBLなのですが、雰囲気としては結構少年向けっぽさが強く、所謂女性向け!BL!みたいな空気感より最強主人公系のなろうラノベに近いなと思います。

    とにかくキャラクターが良かったです。
    受けが文字通り脳筋ながらおバカや浅慮ではないので、うだうだせず推進力があり、殺伐とした世界観ながらも重苦しくならず小気味良いです。
    対して攻めはそんな受けに心奪われ傾倒し、攻めなくしては前には進めないというような男で、どれだけ強くなろうと受けの慈愛を求めて苦しんでおり、包み込み引っ張ってくれる受けとなんともバランスがいいCPでした。

    また、異世界ファンタジーといっても説明文羅列もなく、情報量がさっぱりしているので大変読みやすいです。
    鳥人たちが住む独特な伝統を持つ国のお話ですが、あくまで受けの一人称視点で基本は宮殿の中と少ない登場人物で話が進んでいくので、風呂敷広げすぎずといった感じで程よく、
    しかし最初の市井の暮らしなど、どんな世界であるかはある程度描写もしてくれるのでファンタジーらしいワクワク感も味わえました。

    擬似兄弟、転生、鳥人異世界ファンタジーと要素盛りだくさんながら、とっ散らかることなく、起承転結や大筋の伏線回収も綺麗にまとまっていて良かったなと思いました。
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  • 婚約者に浮気された俺がバカンスに行ったら、大型犬系騎士の恋人ができた話

    syarin/松基羊

    バカンスの描写はとてもいいが…
    ネタバレ
    2025年9月1日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 星3.5です。
    概ねあらすじ通り、傷心の受けがバカンスに行き攻めと出会い〜というお話。
    ボリューム少なめでサクッと読めます。

    ファンタジー世界のバカンスについては、レジャーや食べ物の描写が上手で、非常にワクワクした気持ちで見られました。
    世界観に立体感があり良かったです。

    ただ、ラブロマンスとして見るなら心情表現がかなり稚拙で、キャラクターが薄っぺらいなと感じました。

    口調(特に攻めと受け)の描き分けがほぼなく、会話文部分は平成の携帯小説を想起させるような文体です。

    また、どのキャラも行動理由が弱く、
    浮気され傷心→出奔のように行動と理由がセットにはされているものの、各キャラの年齢や立場に対して思慮が伴ってないので動機というには不十分というか、シナリオありきでキャラが無理やり動かされている感じです。
    攻めと受けが惹かれ合うまでの流れや婚約者の浮気の理由にしても、あまりに単純だったり幼稚だったりと、感情移入も共感も難しくて置いていかれました。

    ただそれ故か計略や強い悪意をもって行動するキャラも特におらず、2人が結ばれる上で大きな障壁だったり胸糞悪い描写なども一切ないので、逆にその点のストレスはありません。

    全体通して世界観描写と人物描写のクオリティに大きな乖離があるように感じました。
    バカンス描写が主になる前半はとても楽しめたことも踏まえ、昨今高騰している書籍の価格を考えると、この値段なら内容的に妥当かなとは思います。
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  • 転生妃の大誤算

    つぶらか/

    強い受けはいいぞ
    ネタバレ
    2025年6月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ メンタルも力も強く見た目も男前寄りな受け、とても良かったです。
    全体的にストーリーが面白く、受けがだんだん攻めに心を許していく流れもしっかり描かれていて、攻めも受けも良いキャラクターだなと思いました。

    気になる点として、シチュエーション的にはご都合感強いというか、ツッコミどころは結構あります。
    (例:受けの母国も嫁ぎ先の後宮もゴロゴロ刺客が入り込んでいる警備のガバさ、そこまで手薄で皇帝→受けへの寵愛をわざと完全には隠してないのに情報が広まるまでに時間がかかる、手合わせの件で騎士団に急に連れてこられた人間の身元を気にする人が少なすぎる、等)

    上記に目を瞑ってしまえばキャラも恋愛描写も挿し絵も良くて楽しめたので、星4です。
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  • 可愛いあの子を囲い込むには ~召喚された運命の番~

    まつぼっくり/ヤスヒロ

    作家さんとテーマが合ってない
    ネタバレ
    2025年6月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 作家さんが好きで購入しました。
    他の方のレビューにある通り、糖度は高いけど内容は稚拙です。
    正直このお値段では見合わないかなぁ…と。

    異世界召喚系かつ"じゃない方"をテーマにした作品って、世界観設定と誰の思惑かという召喚の理由付けが骨組みとして必須だと思うのですが、それがほぼないようなものですね…。
    また、愛情ベースの描写は魅力的ですが、悪意や攻撃性ベースになると途端に描写の解像度が低くなります。

    悪意サイド代表キャラのマイカや第一王子はずっと理不尽で理解が及ばない存在でしかなく、こういう作品に肝心なやり返し展開も受けが嫌がるため不完全燃焼です。
    敵陣も味方も、攻撃的なアプローチに原動力となるものがなさすぎて、薄っぺらく中途半端な印象でした。

    とはいえ、他の作品を愛読していますが作家さんはとても魅力的な作品を書かれる方です。
    ほのぼの甘々日常系が得意分野だと思いますので、これは作風にテーマが合ってないのが良くなかったのかな。
    この作家さんなら別の作品をオススメします。
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  • 恋を知ったオタク賢者の『捻くれ騎士様』攻略レシピ【イラスト付き】【単行本書き下ろしSS付き】

    珈琲きの子/羽純ハナ

    内容は文句無しに星5!でも高い…!
    ネタバレ
    2025年6月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 読了後の満足感がここ百冊くらい読んだ中でトップクラス。ボリュームもあるし、ストーリーもキャラも魅力が詰まっていて本当に面白かったです。
    ただ、やっぱり若干尻込みしてしまう価格設定だなとは思うので、手放しに買いですとは言いづらい…!
    様子見したい方は同作者さんの『美貌の騎士様~』など読んでみるのもアリかなと。

    以下は長くなりますが内容の感想です。

    とにかく構成が素晴らしく上手いです。
    軽快なテンポでキャッチーなのにしっかりと厚みのあるキャラクターと世界観で、一切のブレや破綻もなく、ミクロの出来事とマクロの起承転結のストーリー運び、設定の活かし方、伏線の張り方から回収まで本当にお見事でした。

    特に描写する情報の取捨選択が秀逸で、
    前提として"子供っぽく俗世を知らない明るい主人公(受け)"の一人称視点で進んでいくので、受けにとって詳しくない・必要ない情報は地の文では描かれません。
    受けの語り+周囲の人々の言動にあるヒントを合わせることで構造が把握出来ていきます。

    この情報の掴ませ方が本当に上手で、異世界ファンタジーあるあるな設定の説明羅列のストレスなく世界観を知れると同時に、叙述トリックのような形で"受けに隠された秘密"が立体的に彫り込まれていき、どんどん話に惹き込まれました。

    また、上記ストーリー面だけでなく、主人公CPの恋路の描写も丁寧で非常に良かったです。

    クズな生き方をしてきた攻めがポジティブでまっすぐな受けに絆され、人生に真剣に向き合うようになっていくという流れですが、全然へこたれずアタックし続ける受けは軽快で明るく可愛く、時折挟まれる攻め視点は少しほろ苦くて泥臭い。
    爛漫な受けに対し、攻めは同作者さんの中で過去一人間くさいキャラクター性で魅力が詰まっていました。

    ※ちなみに攻めはあらすじ通りちゃんとハイスペックなクズで、理由はあれど『実は悪評だけで…』とかではなくやることやってます。

    長々記載しましたが、本当に大満足な一作でした。
  • 三度目の人生は冷酷な獣人王子と結婚することになりましたが、なぜか溺愛されています

    倉本縞/北沢きょう

    攻めの溺愛が甘々
    ネタバレ
    2025年6月5日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 星3.5です。

    三度目の人生とありますが、正確には短期間のタイムリープものですね。
    攻めに殺されたというのも、受けが殺される!と思った瞬間リープしてるので未遂です。

    メインカプ2人の恋路と関係性については文句なしで大変好みです。特に両想いになってからのイチャイチャが甘くて良かった。

    受けがややネガティブで強情ながらも程々のところでちゃんと素直に愛情を伝えるし、強情さが守られるだけではない男らしさにも繋がっていて良いキャラだなと思います。

    攻めは三度目スタートの序盤からずっと甘々溺愛で、時折ある少し意地悪な言動も、受けが嫌なことは決してしない前提で可愛がりすぎて…というのが分かるのが良かったです。
    三度目以前の二回では特別な仲にならなかった理由はきちんと読めばわかるようになっているので、溺愛っぷりにも納得できます。

    ただ物語としては、伏線回収や解決がかなりお粗末でもあるなと思いました。

    思惑のある国交で二度死にかけている、というのが前提のお話なのに、その肝心な点は一切解決しないまま終わってしまったので、この後どうなるんだろう?という。

    "受けが攻めに殺されるのを回避する"という一点のみはクリアされていますが、その原因となった"受け母国の裏切り"については何一つ解決されていません。
    攻めの国では不穏因子を排除して建て直していますが、受け母国側には何の働きかけもできてないので、このままでは裏切りは起こるし戦争は避けられないのでは…?
    締めやあとがきを見る限り、続き物ではないですよね…?

    キャラはすごく良かったのですが、壮大な設定を操りきれておらず、読後にツッコミどころが結構あった作品だなと思いました。
  • チートな転生農家の息子は悪の公爵を溺愛する

    kozzy/たわん

    値段に見合わない…
    ネタバレ
    2025年6月4日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 続き物の最強主人公ストーリーです。
    結構お粗末なご都合主義で、正直値段に見合うほどではないかな…と感じました。

    主人公が自分は農民でありながら好き勝手やって身分社会に楯突いておいて、いざ貴族から抵抗されたら身分社会を口実に攻めの爵位を盾にしてたり、頭脳プレイが得意と言いつつ口喧嘩では小学生レベルの語彙でキャンキャン吠えたり…
    ずっとダブスタ気味というか、ツッコミどころ満載です。

    こちら購読後にWeb版にて完結~番外編まで拝読済みとなりますが、
    物語が進むにつれどんどん地の文が減り、半角カタカナの擬音・セリフばかりになって何故か文章が拙くなっていくのが不思議でした。
    もし続編も書籍化されるなら本当に大幅改稿・校正が必要だと思います…(特に濡れ場の描写)。

    また、地雷的な注意?(※1巻以降の展開微ネタバレ)になりますが、
    作者さんの癖なのか脇キャラによるサブCPは三角関係のオンパレードとなっており、メインが一段落ついたあと、A×Bでくっつくのだろうなというところに急にC(当て馬)が生えてきてBが優柔不断にフラフラしだす、みたいな展開が延々繰り返されます。
    完全固定CPはメインのユーリ×アッシュだけです。

    全体的に勢いがあってサクッと読めるところはいいものの、手放しに面白い!と言うには色々気になる点が多い作品かな〜といった感想でした。
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  • これは報われない恋だ。

    朝陽天満/高山しのぶ

    作家さん買いです!、が…!
    2025年5月28日
    義兄さまシリーズがとても好きで作家さん買いしました。
    拝読して、ここまで文章拙い作家さんだったっけ…!?と驚きましたが、義兄シリーズよりも前の作品だったんですね。
    もともと携帯小説感が強い文体・作風なのは承知の上ですが、この作品はかなりそのきらいがあるなといった感じです。

    ストーリーについては義兄シリーズ同様、主人公CPのブレない相思相愛溺愛っぷりと明るくテンポよくご都合主義感強めのファンタジーで、心が疲弊している時に元気をもらえるような作品でした。
    (アルファポリスのサイトにて完結~その後までも拝読させていただきました。)

    キャラも魅力的ですし高山先生のイラストも大変良かったのですが、この価格で書籍化するならもう少し文章のブラッシュアップをして欲しかったなぁという思いが強く、星3とさせていただきます。
  • 破談になるはずの婚約でオメガの騎士は絶倫の大公閣下に溺愛される。

    天城/凩はとば

    ムチムチで丈夫な最高のでかつよ受け
    ネタバレ
    2025年5月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 題名通りベッドシーン多めですが、本能で惹かれ合うだけでなく心で強く繋がっていく様子がしっかりストーリーで描かれていて、キャラクターも魅力的でした。
    あらすじとしては、Ωのバース性を嫌悪していた受けが、攻めに出会い愛されることで明るく健気に変化を見せていき、攻めは受けに激重執着向けつつ精神的救済されていくお話です。
    受けが強い故に酷い目に遭うようなトラブルは起きず、その点も安心です。

    オメガバース作品で攻めが絶倫の激強αと評されている通り、バース性やその本能が物語のキーになるため、手が早い&ベッドシーン多めで濃厚め。
    攻めは結構強引に物理的にも精神的にも受けを溺愛しますが、受けも攻めに強く惹かれており精神肉体共に丈夫なため執着が重くても愛されて幸せそうなので、噛み合いの良さや相思相愛っぷりが最高でした。

    攻めが受けの雄っぱいを気に入ってる様子があったりなど恵体に対するこだわりが描写の端々で感じられ、ガチムチ受けが好きな人には特にオススメしたい作品です。

    ちなみにガチムチ受けといっても攻めが受けを断然上回る恵体で強い攻め様なので、パワー的に受け優位になるようなことはなく、CPとしては"かっこいい攻めと可愛い受け"な王道バランスです。
    描写が丁寧で話も面白いため、ガチムチに興味がない方も充分に楽しめると思います。
  • 「俺、チート持ちじゃないんですけど!」

    久臥/八美☆わん

    平成っぽいなろう系ラノベ
    ネタバレ
    2025年5月15日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 長編続き物の書籍化1巻目ということで、本作はまだまだ序章部分。
    平成っぽい文体も相まって正に"なろう系ラノベ"らしい平凡風チート主人公の物語です。
    こちらの購読後にWeb版にて最新話まで拝読しましたが、主人公の身体年齢が幼いうちは特に恋愛要素が薄くなろうファンタジーの快進撃がメインになります。

    チート持ちでは無いと言いつつ、基礎身体能力が劣るというだけでステータスが見えるなど策謀型として十分チートスキルを持ってます。
    ピンチ直面してもなんだかんだ主人公最強なので危なげなく、安心して読めます。

    語り口がかなり世俗的な口語であるため全体的にポップで、王侯貴族キャラが中心となるもののロマファン的なお耽美要素は0。
    主人公含め登場キャラの多くが過酷な過去を背負っているのですが、そこまで重苦しい雰囲気はありません。

    ただ、とにかく設定をつらつら書く癖があるのか三~四段落使っての設定説明パートはザラで、目が滑る部分がそこそこありました。
    細かいところまで練ってあるのは分かるものの、ちょっとした街・組織・動植物などについてもTIPS的な内容に至るまで全てを解説されるので、で本題はなんだったっけ…となることも。
    対して貴族文化の描写には時折うん?と思う点もあり、幾分か"なんちゃって貴族"なのはご愛敬なのかな、と言った感じです。

    話は大変面白いのですが、上記からストーリーの本旨が全体の文章量の2/3程度なので内容はさほど濃くなく、ボリュームに対して読了後の満足感はそこまででした。
    話の面白さのみを見ると星4.3くらいなのですが、値段や書籍としての完成度を諸々加味して星3とさせていただきました。
  • 呪われ社長と癒やしの新婚さん契約

    間之あまの/カワイチハル

    うさぎのお嫁さん最高すぎる
    ネタバレ
    2025年4月5日
    このレビューはネタバレを含みます▼ すこしだけ不器用なスパダリ攻めと抜けてるところはありながら真っ直ぐで優しい受けの疑似恋愛と見せかけた幸せ新婚計画。
    偽装結婚といいつつずっと好き好きな新婚さんって雰囲気で2人のやり取りが可愛いです。

    獣人の世界ということもあってちょっと御伽噺っぽさを感じるコミカル&ふわふわ感がありつつ、平成BLみやラノベらしさを感じるご都合主義もありつつ、2人の関係にキャラや世界観の設定が活かされていて面白かったです。

    ただ一点、しっかりネタバレなりますが気になったところ。

    攻めの秘書である稲守さんが受けを囮にした作戦を勝手に決行した挙句、経緯説明の中で「怯える姿もそそるものが…」みたいなことを言ってる場面はさすがに引きました。
    安全を保証した上と言えど受けからすれば何も分からず恐ろしい状況でしかなく、下手すればトラウマになっていてもおかしくない事件だったので、そこは一切茶化しをいれず謝罪するシーンなのでは…とかなり引っかかりました。

    主人公カップルの恋模様や設定がかなり好きでよかったのですが、上記が作中山場となるシーンでの出来事でしたためどうしても気になってしまい、星4とさせていただきました。
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  • シャチさんとラッコくん

    まつぼっくり/みずかねりょう

    糖度120%……!!!
    ネタバレ
    2025年4月5日
    このレビューはネタバレを含みます▼ とにかくずっっっと甘々溺愛でした。
    作中ちょっとした事件はありますがそれもマシュマロココアにシナモンくらいのスパイス感で、構成成分は糖度オンリーと言っても過言じゃないくらい全体甘いです。

    シャチさんの溺愛囲い込みもなかなかですが、それを受けるラッコくんもずっとにこにこドキドキしながら嬉しそうなのがたまらなく可愛いです。

    全編通してシャチさんとラッコくんのふわふわとした相思相愛っぷりを描いていて、ただただ甘い作品が見たかった私は"これが見たかった!!!"に出会えました。
    ハッピーで可愛い溺愛BLが読みたいという時にまさに!な作品だと思います。
  • 臆病な従騎士の僕ですが、強面騎士団長に求愛宣言されました!

    大竹あやめ/尾村麦

    溺愛だけどちょっとビターでした。
    ネタバレ
    2025年3月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 全体的にストーリーは面白く楽しめたのですが、甘々で可愛いBLを求めてるとちょっと違うかも。
    一見ピュアで試し読みではあまり予測できないのですが、いわゆるBLあるあるの"暗い過去持ちの受け"です。
    これが私はやや地雷要素なので、キャラも話も良かったのですが星3にさせていただきました。

    以下、内容ネタバレになりますが、上記地雷要素について。
    受けは人身売買の被害者で身売りをさせられていた過去があります。
    自分はこの手の奴隷・身売り系被害描写が苦手要素なため、もし同じような嗜好の方は注意。

    一方で受けはかなり性愛に対して鈍感な描写をされており、男娼の経験知識とチグハグでやや不自然なピュアさなのが気になりました。
    後半に相手の性愛を利用して手玉に取る手法を使っている描写があり、受けが出自を隠すためにピュアを演じていると見る方が自然かと思うのですが、騎士団の同僚からの下心には本当に気づいていない様子なので??
    そういった点で受けのピュアで可愛い属性に対し、重い過去から構築される人間性の折り合いがついていない感は否めませんでした。

    攻めについては不器用ながらも一貫して受けを大切に真っ直ぐに愛してくれているスパダリ寄りの溺愛攻めで良かったです。

    長々書きましたが、ストーリーは試練を乗り越えて成長していく受けとそれを護り支えてくれる攻めのお話で、起承転結も読み応えがあり面白かったので、地雷じゃないよって方はとても楽しめる作品だと思います。
  • 魔王と村人A 転生モブのおれがなぜか魔王陛下に執着されています

    秋山龍央/さばるどろ

    キャラに魅力を感じなかった
    ネタバレ
    2025年2月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 執着攻めといっても攻めが精神的に子供のまま、親からの愛情を欲する子みたいな執着で、ちょっと受けが可哀想になりました。

    個人的に執着攻めは受けを手に入れて愉悦や恍惚に浸るってところが醍醐味のひとつだと思っているんですが、本作では受けの裏切り(誤解)に対する八つ当たり的な言動と感情が強く、なかなか素直になれずキツく当たったことに対してリカバリーもあまりなし。

    また、受けの方も攻めからの仕打ちを最初からほぼ抵抗せず受けとめてる割に、受け→攻めに対する愛情・その仕打ちを受け止めている土壌になる感情がイマイチわからないです。
    受けの言動も幼く変に鈍感で、こちらもかなり自己中心的な自己犠牲精神の持ち主です。

    ベッドシーンは特に顕著で、過度な焦らしや羞恥プレイを敷く攻めと、感じてはいるもののずっと嫌がってる態度の受けって感じで結構無理やりに近くて自分には合わなかったです。

    全体的にキャラがシチュエーションのために動かされてるように思えて、壮絶な設定なわりにキャラもストーリーも薄く魅力を感じられませんでした。