このレビューはネタバレを含みます▼
まず、2人が絡むシーンは割合としては少ないし、下半身が直接描かれているコマはありません。なのに最初から最後まで全てのページにエロい雰囲気が漂っていました。キャラクターの性格やアイテムなど、細部まで設定が練り込まれているからだと思います。
石神くんの身につけているメガネのフレームや、腕時計のメッシュベルトは選ぶ人がそんなに多くないと思うのですが、これが石神くんの輪郭をハッキリさせています。
ちなみに、読もうと思ったタイミングでシーモアのサーバーが落ちて、数時間後にようやく購入できたのですが、その頃には早くエロシーンが見たくてたまりませんでした。イライラジリジリしながら、それでも楽しみにしていた漫画なので、1ページずつ大切に噛み締めながら読みました。しかし残り40ページになってもまだ2人はくっつかず、本当に最後までするのだろうかと不安になっていました。車のシーンで潤とともにお預けを食らっていたので、早く、早く、手酷くぐちゃぐちゃにしてしまえ、と思っていたのですが、、
あれだけ冷たい目をしていた石神くんが、潤に真っ直ぐ恋する表情を向けたのを見た瞬間、今までの不満は全て霧散しました。私はこの石神くんを味わうために数時間耐えたのだと思いました。
今まで、エロを求めてセリフにハートマークが付くような、分かりやすくて派手な漫画ばかり読んできました。しかしこの漫画は本当のエロスを教えてくれました。
全体的に仄暗い感じのする作品ですが、ラストはしっかりハッピーエンドなので、安心して読んでほしいです。