ゆんさん

80歳の女性が主人公。これまで読んだことのある少女漫画は10-30代が多かったので、80歳の方が主人公だというだけでまず興味が惹かれました。年代的に共感できる主人公ではありませんが、これまで経験してきた家族内の色んなことに対して、「おばあちゃんはこう考えてたのかな。」だったり、「うちとは違うけど、そういう考え方をする年配の方は多そうだ。」など考えさせられることが多かったように思います。
また、高齢だから生じる問題がはっきりと示されているので、自分の将来を考えるにあたっても参考になる部分がありました。

なにより主人公のおばあさんが可愛らしいので、それだけでも読み進められます。

表紙の可愛さに惹かれ、立ち読み、購入しました。
るつぼちゃんの考えと行動が全部可愛らしくていつまででも見ていたいです。また、しまさんのキャラクターは一見共感しづらい風なのですが、少し立ち止まって考えてみると『あー、こういうことかぁ。』と納得できます。実際に自分がそう考えることはないけど、そういう考えもあるよな。って思えて、この作品がぐっと素敵なものになっている、そんな印象です。

この主人公たち以外にも、魅力的なキャラクターが私にとって程よい人数、ペースで登場しているので読了後はほっこり。安心感なんでしょうか、そういった気持ちになれました。

読み始める前までは、よくある可愛い女の子とそれに似つかわしくないものとを組み合わせたギャップ萌えな話なのかな？と思っていました。ですが実際は (素人意見ではありますが) よく練られた話の筋と、ところどころに散りばめられたユーモアによってどんどんお話に引き込まれる、そんな内容でした。
先日書店でこの本の重厚さのある装丁に惹かれ、試し読みのつもりで読んでみました。
いずれ紙媒体でも集めてみようと思います。