このレビューはネタバレを含みます▼
囀ると出会ったのは7巻が発売されている時でした。
色んなシーンで泣かされました。
ジリジリと待った8巻では、"時が経てば人は変わる"を感じさせられる切なく、苦しすぎる展開でした。
百目鬼のつれなく冷めた態度、八代のどうにもできずに暴走しちゃう感情、片想いのような感情を作品と共に抱き待ちに待った9巻、人は変わらないを感じさせられ、再び…号泣でした。
自分の気持ちに気づきつつあるのに、それを受け入れる事が出来ない八代。そんな八代に大人になった百目鬼がもう一度同じ繰り返しにならないように八代の気持ちの負担にならないように一見すると淡々と、けれども何よりも深い理解と優しさで寄り添っているように感じました。
1巻から語られてきた八代の幼い頃の過去ですが、好きとか愛とかを受け入れる事は、乗り越える為に受け入れてきた感情を否定する事になる…。
その乗り越えがたい感情を9巻で改めて感じさせられ、幼い八代の辛すぎる感情にリンクして胸が苦しく、思い出すたびに涙が出て来ます。
9巻発売にあたり、また1巻から読み返しましたが、小説のような緻密なストーリーと感情の動き、そこに更に言葉と裏腹な本心が垣間見える一瞬の表情などがイラストで加わり、他とは
圧倒的に一線を画す作品だと思います。
切なさをたたえ、ぎゅっと感情を鷲掴まれる作品です。
9巻を読んで、囀るの映画主題歌を聴いたらやはり凄くマッチしていて更に世界観から抜け出せなくなりました。
ヨネダ先生、この作品を生み出して出会わせてくれてありがとうございます!これからもずっとずっとファンです!