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今月(5月1日~5月31日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • 薔薇王の葬列

    菅野文

    漫画を通して色々調べたくなる作品
    2020年9月16日
    アニメ化が決定されました。おめでとうございます。

    薔薇王の葬列は、シェイクスピア原案とされている15世紀後期のイングランド王リチャード3世を主人公にした作品です。

    先ずは【原作】ではなく、【原案】とされている事から、リチャード3世が両性具有といった事などオリジナル部分が多々ある事が想像出来るかと思います。【原作】と【原案】では意味が全然違います。

    作者である菅野先生ご自身がシェイクスピアの作品と史実を上手く取り込みながら、オリジナルの部分を入れて自身の代表作にしたいとおっしゃっている事から、【原作】の作品でないことが分かります。

    そのため、シェイクスピアの作品は”リチャード3世”だけでなく、”ハムレット”や”マクベス”など他の作品を原案とした部分も上手く取り入れております。ファン同士で「この◯◯のシーンは、”ロミオとジュリエット”ではないか?」と考察しながら語るのも勉強になり、ディスカッションしているようで楽しいです。

    あと、15世紀イングランドの時代背景(生活・食・衣類・音楽・絵画など)を知る良いきっかけにもなる作品だと言えます。
    薔薇王の葬列は、【原案】を元にオリジナル作品を入れて来る事から、では実際のシェイクスピアの作品はどうなのだろう?史実はどうだったのか?と調べたくなるきっかけを作ってくれる作品です。

    どこのどの部分がオリジナルになるのかは、読んでからのお楽しみとなりますが、色々キャラの心情を考察したり、人間のそれぞれの立場の思いなど考えさせられたりと、アニメや漫画好きでない方でも楽しめる作品だと言えるでしょう。

    多方面のジャンルから興味を持って頂けるおススメの漫画でもあります。ダークファンタジーだとうたっておりますので、決して明るく笑いのある作品ではないですが、物事を考えたり、調べたりするにはとても良いきっかけとなる事は間違いありません。