chidimichanさんがつけた評価
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タイトルは「王子と乞食」で2巻の表紙を見るとカイとユキのことだと思っていました。
確かにカイは圧倒的な光属性のキラキラ力でユキだけではなく周りの人も魅了し、才能にも溢れた正に王子様!でした。
しかし、全て読み終わった後には「2人の王子と1人の乞食」だったように思えます。
バスカヴィルは愛されることなく育ったのではないでしょうか?そのため、愛し方を知らず、一方的な思いのみで、ユキが欲しがっていた「永遠の愛」を誓えなかった。熱を出して寝込むユキに寄り添うバスカヴィル…確かに愛はあったのに…。バスカヴィルは王子になることができたのに、なりえなかったキャラのように思えます。
とにかく、同性愛は死罪という時代にも関わらず、2人が共に生きていく選択をしたというハッピーエンドで良かったです。それまでの色々な出来事を思うと感無量でした。3巻の描き下ろしには胸がギュッとなりました。
それにしても、カイとユキ、バスカヴィルとユキだけではなく、ユキとキャサリン、ルイスとバスカヴィル、カイとアダムス…本当に様々な人間関係が素晴らしく、心に残る作品でした。(閉じる)
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