キラさんがつけた評価
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すごく美しい作品です。本当に3冊一気に読んでほしいです。最後まで読んで意味のある作品です。
浅葱の、途方もなく繰り返えされるタイムトラベルの中で、常盤との運命の出会いは、雪に滴る一点の墨のよう消えない、絶対的なもの。雪と墨。魂から惹かれあう常盤との運命の出会いが、切なく重なっては離れ、それでもお互いが互いの幸せを願っていて、涙が出るほど切なくて愛おしく感じました。描かれているのは何気ない普段の日常ですが、ふとした表情に思いが込められていて絵も綺麗で丁寧に描かれています。
タイムトラベラーと転生者にそれぞれのルールがあり、最初は設定が複雑に感じましたが、個性豊かな登場人物達による説明もあり、見失う事なく読み進めることができました。設定も最後にいい形で全て回収されて、すっきりなるほどとなります。
なぜ浅葱の時代が常盤の時代ではなかったのかと、最後まで読むと理解できますが、誕生日に浅葱が消えてしまう場面は切なくて、泣きそうになりました。
でも、浅葱が消える直前に、常盤が絶対服従券を使って、誕生日にピアノを弾ようにお願いする場面があって、常盤は天寿をまっとうして、転生して絶対浅葱を探すと決めてたんだど思うと、またまた感動して、ただただ作者すごいと思ってしまいました。
あと、かすみそうの記憶は実は芯の部分は恋心から始まっていて、可愛すぎて。本当に色んな設定が素晴らしくて、すごいとしか言えません。
最後、浅葱の時代に女常盤と出会いますが、カラーページの使い方が絶妙で、浅葱の白黒の世界に世界が色づいていく感じが素晴らしくて、浅葱の長がったタイムトラベルが本当の意味で終わって、本当の意味で時間が動き出した感じがカラーで絶妙に描かれていて、本当に素晴らしかったです。
ぜひぜひ読んで下さい。
その後の2人の幸せな生活も読んでみたいです。(閉じる)
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