単なるワクワクどきどきの冒険物に飽きてきた年齢層…中学生高校生にピッタリの作品でした。
(グロテスクなシーンが多いので、その耐性がなさそうな子供にはお勧めしないよう気を付けた方がいいと思います。)
大人の私もとても楽しめましたが、ど
うしても作品数読んでいる分、展開が読めてしまうことが多く、これを十代、せめて二十代前半に読んでいたらどんなに感動しただろうと悔やまれます。
セクハラ描写がないのも安心して子供に進められる理由のひとつです。
悲惨なシーンもありますが、主人公達が冒険物に相応しい健やかなで真っ直ぐな性格で、眩い光の先を信じて進んでいくので気持ちがいいです。読んでいて心が洗われました。
敵と頭脳戦を繰り広げながら、世界の謎を主人公達と共に解読していく。
かつては冒険物、バトル物の少年マンガというと、
「頭は悪いけど、体力と野性の勘とカリスマ性で切り抜ける!」
のが主人公として魅力的でしたが、
今思えば、あれは現実世界で勉強こそ全てかのように育てられてきた受験戦争時代の子供たちが大人になったときに
溜まったフラストレーションを
「勉強だけ出来ればいいってもんじゃないぞ!」
と作品を通した世の中へ訴えと、その時に子供だった私たちへのエールとして、あんなに作られ、流行っていたのかな、求められて来たのかなと、ふと思いました。
『学力、精神力が桁違いに高い、賢い子供たちの清々しい冒険ファンタジー漫画』
新しい時代を感じます。
かつてサッカー漫画に憧れてサッカーを始めたように、
バスケ漫画に憧れてバスケを始めたように、
ファッション漫画に憧れて服を作り始めたように、
この漫画を通して勉強する意味を見出だせる子供はきっといると思います。
そういう意味でも、とても『子供向け雑誌の連載』として、とても相応しい作品だと思いました。
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