現実にある、どうしようもない四面楚歌、見えない檻、締め付ける空気。
それらをコミカルでマイルドに描いています。
そして、現実とは違い…手を差し伸べてくれる理解者が居たり、教えてくれたらやるよではなく一緒にレベル上げしようとしてくれるパートナ
ーが存在する、救いのあるお話です。
いえ、中には現実世界にもこんなこともあるのかもしれませんね。
カジュアルに読めるかと思いきや、度々涙が出ました。
命を産み守り育てるのって、並大抵のことじゃない。たかがひとりの人間の人生を全部潰して塗り替えても足りやしない。
でも、「母親」になれば自動的にLv99の完成したお母さんになると思われてるんですよね。
そうじゃないんだよ、お父さんもお母さんも、レベル上げ1から一緒にはじまりの村から旅立つんだよ。
ということが伝わるおはなし。
主婦が子育て落ち着いて社会復帰しようとする時に「子育てって言ってもね、無職の間、なんもしてなかったんじゃあね」「専業主婦なら家に居たんでしょ、スキルなにも身に付けてなかったの」と、罵られない、命を守り家を保つ「専業主ふ」という職業が蔑ろにされない世界になって欲しいと、つい叶わない願いを抱いてしまう…そんな夢が詰まった世界です。
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