このレビューはネタバレを含みます▼
私はスポーツ漫画には興味無く、少年漫画も苦手でした。その読まずぎらいの偏見を根底から覆してくれたのがこの作品でした。初読時「スポーツ漫画でここまで人間ドラマが描けるなんて、、!」と、読了後はコミック版の[試合後の全員の集合写真]の見開き頁を見ながら、ただただ泣いてました。
作画は神技。物語設定としては謎部分が多く残されたまま完結しています。そのため完結時、大騒動になりましたが、現在はその不完全さが、さらにファンの想像力をかきたて、無数の2次創作を生み出しています。
この漫画の素晴らしさは語り尽くせないので、私からは初見さんへのアドバイスをひとつだけ。
【初読時は巻数に従って読むべし】
この漫画はスポーツ漫画であると同時に、登場人物の人間(成長)ドラマでもあります。その人間ドラマが最高潮に到達するのがラストの山王戦です。映画化もされた神話の如き名試合です。、、それだけを先に読むことは、これまでの伏線を全てすっ飛ばすことです。勿体無いではすみません。是非是非巻数通りにお読みください。
現在、私は人生リタイアの年金生活者。
ぼんやり過ごしていたら、『SLAM DUNK』電子書籍化が告知され、作中の安西先生の名言「諦めたら、そこで試合終了ですよ」が、〈諦めたら、そこで人生終了ですよ〉、、と脳内で変換されていました。[そうだ、有り余る時間を趣味に費やせるじゃないか! 旅行も美術鑑賞も読書も好きなだけできる! マダマダ人生楽しめる!]前向き思考がフツフツと湧き上がってきました。
実は、私はシーモアさんのレビュー方針に合わないところがあり、新作レビューをここしばらく控えてたのですが、、[感動を伝えたい][感動は相手に押し付けるものではない]と思考回路に余裕も生まれ、、、このレビューを勢いで書いてます(笑)。読了時の感動を脳内で再生するだけで思考を活性化させてくれる作品。この作品に星5つしか付けられないなんて、、、無限大評価があってもいいのに。マッ、同じ土俵で他作品を評価したら、、私のレビュー評価が超激辛評価になるのも、仕方ないよね、と、自分のレビューに対する信念も自己修復(笑)。
【前向きに生きる活力】を与えてくれる神作です。