ストーリーも設定もHQならさもありそうなのに
ドラマを分かりやすく見せてこのテの中ではとてもうま~く引き込んでくれました。
ヒロインの心情も、読んでいてしっかり入って来ます。人物全て自分の役どころをわきまえた無理の無い動き。「冷血動物」が垣間見せる激情(?)描写一寸萌えます。
メインキャラなのに同一人物の一貫性保てて無いように見える箇所があり、人物の絵柄には所々もうひとつ感ありながら、構図の方はとても表現してくるので絵よりそっちで気持ちを動かされました。
ネームって言うんですか、ストーリーに使われる台詞の一つ一つ、それらが絶妙な取り出され方で構成されているのも、展開に無駄がなく唐突さもなく、そして読み手のいいところを衝いて、うまーくクライマックスのヒロインの感情の迸りに共感を持てる仕組みです。
当て馬さんが気の毒でしたが、誉めてほしいときに、ちゃんとそこのところを見てくれてる、という安心感を与えてくれる人からの冷静にして高い評価を貰えたら最高です。効果絶大で、これで信頼は誰に向かうかを余計決定づけてくれました。
あまりいい人過ぎるとクライマックスに持ち込めませんから、そこは、お話として仕方ないのもわかります。
彼の心情シーンの挟みかたもタイミング良くて捕まったところです。
絵柄云々を遥かに凌駕する、作り込みのうまさにしたてやられてしまった感じです。