ヒロインは好きな人のことを認めたくなかった。
彼は愛しているという言葉を彼女にはなかなか口にすることができなかった。
何人もにこれまで囁いた言葉であっても、今までは本心からの愛の言葉とは言えないものであったことに気づいたとき、その台詞はそんな自分が発すると軽々しく聞こえてしまうおそれがある。
彼は、ヒロインのためを思ってヒロインから距離をおいた。
クライマックスでの、ヒロインの、これまでの自分を思い返してから後の敢然とした行動力には、人を好きになってしまったときのほとばしる情熱があって手放しでいいところだと思う。
ベッドシーン多すぎて、ストーリーの進行上の必要性はあるだろうが、同時に、展開の邪魔にもなっており、二人の心境や周囲の人たちの思いが絵で描ききれなかった気がした。そこだけ残念。