好きになった相手の正体がよくわからず初めは警戒しながら親しくなっていく。
途中からどうでもよくなり結ばれる。
彼にしてみればつかみどころのないタイプのヒロイン。
彼にしてみれば、ヒロインは、購入不動産の関係者。
しかし、縁は、それだけにとどまらなかった。
ストーリーは、70年代少女漫画でよくあった、また、テレビドラマ「赤いー」シリーズのようで、HQにもあるんだなぁという、とても懐かしくも、或る種スタンダードな巡り会いもの。
なぜ互いがひかれてしまうのか、というところに、もしや二人は何かあるの!?という線を匂わす。
二人が親しくなっていく過程が、理屈抜きの歩み、ただ時間の問題だった。後半の二人の謎の点と線を持ち出されずにただ、ひかれあう描写。
どこか危なっかしいような、それでも、頭ではやめとけと思いながら、やはり、一線を越えた。
沸点には到達してしまった、とでもいったような感じで盛り上がり方は面白いが、少々くねくねと話が進行しユニーク。
ただ、沖合いに船を出しちゃうのは、いささか逸脱行為?閉じ込め囲いこみとは、一種の暴挙?
後半、巡り合わせには、二人を呼び寄せた運命の影が中心。
物語は、二人の関係的には、結ばれる前とあととの二層構造で、途中雲がかかるが、最終的にほっとして終わる。伏線二、三回あり、唐突なこじつけもない。
このストーリーは、性格的に後半戦のデジャヴ感は避けられない。
でも、この手の話は、結末は二つにひとつ。HQ的にこうせざるを得ない。
だから、星はそこに理由なく、ただ、もっとロマンス成分が滲み出て欲しかった点。感情の盛り上がりをもう少し視覚的に確認したかったためだ。