「デートをするのは3回までよ」ヒロインジャズは父親の結婚と離婚を何度か経験し、結婚なんてするもんじゃないと価値観を歪めていた。当然です、子供だって義母と仲良くしようと努力するし、気も使う、なのに気付けば、男女の修羅場が地獄絵図にも見えたかもしれない。だからルールーを決めたのだ、相手が本気にならぬように、とても気の毒・・・。しかし、ついうっかりやらかしてしまった トニーとのデートを4回も重ねて、案の定「母に会ってくれ」の一本調子。これには彼女も調子がくるって 追い詰められていく。同時に父の再婚が目の前に迫っていた。グレースは悪い女性ではなさそうだけど また拗れて離婚なんてことになるのかと不安になっていたらば、彼女の甥というヒーローホールデンが叔母の再婚相手であるジャズの父親の品定めに来訪した。玄関に立つ彼を見てジャズの目は釘付けになった(私の好みではなかったけど) 何事にも冷静沈着に進めるホールデンが彼女には 他の男性と比べるべくもなく特別枠として存在していく。父親の再婚までの道のりと同時進行で進む諸々の2人の事象を ホールデンを絡めて解消していくが、その度に彼を特別視してしまう彼女に「君は結婚はしたくないんだよね」「友人でいよう」という言葉が釘を刺す そのじれったさ そしてその合間に差し挟まれるホールデンの無表情のコマ、と思うと おやっ⁈と気持ちバレする熱い視線。このタイミングの良さに フフフと ほくそ笑んでしまう。彼がどう動くのかハラハラして読む私がいる。分かってはいるが、最後までホールデンの気持ちを明らかにせず進むので、ページ数を忘れてのめり込んだ。ただ、サンドバンク壮が大きな屋敷なのは分かったが、パラダイスと表現した景観が見たかった。どうでもいいけど、犬が猫に見えるコマが1つあった。