ヒーロー エバンは酷い男だ。ビジネスに於いてパワーバランスがどんな風か分かっていながら ヒロイン シーリアを巻き込んでいる。彼女が過去、どんな目にあってきたかなんて関係はない。女性であるが故に、気を使わなくてはならないという所を勘定に入れていない利己的なのだ。本人も言っているが「女心も分からない傲慢な男」だと。けれど、シーリアにしてみても「言わせておけばいい」という強さが欠けている。何がどう転ぼうとも第三者というのは良いようには言わないし、それが広告業ともなれば ある意味お約束だ。ならば、兄たちが言うように彼女は広告業に向いていないというのは 最もな言い分と私も賛同する。エバンの父に発言したように 凛としていれば良いのだ。ということを、シーリアは兄たちに教えられて成長する。この家族関係に憧れる。血のつながりのない家族なのに、十分に甘えさせてくれて、原点を見つめ直させてくれる。そもそも素質は有ったのだから決断すれば後は簡単。にしても、昨今の就活セクハラ問題も然りだが、女性の社会進出についてをも考えさせる物語だった。