無料分だけで、あらかたのストーリーは想像できる。なぜジャレットはリンジーのベットにいたのか。状況を鑑みて怪しいのはリンジーの父親。娘をNYへ行かせたくない事とジャレットは支援者一家の次男で関係を良好にしておきたいという思惑を知っていて婿養子に出来そうな好都合な人材だから。この先、リンジーやジャレットを取り巻く新登場人物が出てくればその者が怪しくはなるが、この場合当て馬濃厚と思われる。ならば、2人はどういう道をたどりハピエンとなるかそのドラマを読むか迷う。迷った挙句読破。リンジーの結婚への決断をさせる事象が父親を失う事の恐怖だった。愛情深いリンジーという設定を確固としている。父親の策略は許せたものではないがジャレットの一家なら大切にしてもらえるだろうという父親の読みだけは当たっていたことになる。それも、ジャレット自身がリンジーを愛しているからこそであって、もしも、愛などなく、嵌められたことに許しがたい怒りを持っていたとしたら、リンジーは肩身の狭い思いをするだけでなく、離婚し大きな傷を背負った人生となっただろう。そこへ、ジャレットを失うかもしれないという恐怖がリンジーに降りかかる事で、愛情の有りかを認めハピエンとなる。どちらの決断も「死」を目の当たりにするという究極的状況で導き出されている展開については卑怯な気がするが、プライドなどを取っ払って根本的な気持ちを引き出すためにはこれが一番手っ取り早いのは認めざるを得ない。白けるけれど。物語のエンディング間近では、友人ジャニーンとリンジーの会話部分が存在する。この物語の要約部分のようで面白い。リンジーとジャレットの行動を思い返し二人で分析するような語りは、中立で聞き上手なジャニーンによってリンジーを安定に導くのに大いに役立っているようで、その存在を羨ましく思う。リンジーにとっては婚姻後も彼女は重要な拠り所の一人であってくれるだろう。