いい親になれる人は信用出来る。
七星先生の男性は私の眼には、素敵なときと、そう思えないときとあって、本作は眼を停めてしまうコマが複数あった。18頁や、90頁以降の幾つかなど。また、遠目の顔も私的にほっとする顔だった。
彼の先走った話についていけずにお断りを何度も入れているヒロインだが、現実そんなに待たせて、それでも、またアプローチかけてくる人は、そんなにいるものではないと思う。それとも、オーストラリアでは、怯まずそこまで口説きを熱心にするんだろうか?
どう考えても、ヒロインは待ったを、掛けすぎのように思えたが。
ご都合展開のクライマックスだが、買収を繰り返して大きくなる会社と、これまで示されてきた彼のビジネス手法の性格と、これら総括したように一本背骨通して締め括ったので、まとまりがいい。
ヒロインのママは少し離れてしまったが、車社会だから気にしないのだろうか?
デシマイト嫌と言うスカウトちゃんは序盤から微笑ましく登場で親近感ひとしおだが、中途から登場のアーチーくんは、ストーリーの造りが、実は彼にもー、とするため、寂しさや、可愛らしさを発揮するシーンが心なしか印象薄い。大人の都合優先のストーリーには感じてしまう。
オンオフ的に二つの顔の使い分けそのものは、程度の差こそあれ誰しも持つ。ただとりわけヒロインは公私の大きい落差があった。過去の手痛い失敗がそうさせた。彼女の家での顔を見てグッと近しくボスが感じたのは、彼女の別の面の発見もあったかもしれないが、自分の家庭観やスタイルにも近しさを覚えたから、とも言えるかもしれない。ボスにも家では会社とは異なる顔があった。
94頁、「過去の裏切りを」の言葉は、内容からいって、吹き出しの二つ繋がりの前半に配置すべきではないのか?