田舎から上京してきた大学生の大地。
アパートの隣には綺麗な菊池という男がいて、いつも男を部屋に連れ込んでいた。
お話の初めは菊池が奔放な付き合いをしている、隣の綺麗な男性のイメージのみでした。
反対に、大地は訛りが中々抜けないけど、見た目はカッコいい学生でした。
最初は菊池が大地の訛りを見兼ねて、標準語を教えてくれていただけだったのに、大地が菊池に本気で好きになってしまうことで菊池が、その気持ちは都会に来て寂しかったけど優しくされたから勘違いしているというが、大地はそんな事ではなく本当に好きですという。
でも、菊池もいつの間にか大地を好きになってしまう。
紆余曲折あって二人両想いになりましたが、大地にある連絡が来て・・・。唯一の家族の祖母と年が離れている妹。祖母が脳梗塞で倒れてしまい、田舎に戻らなくてはいけなくて、大地は菊池にそれを告げられなくて、黙って田舎に行こうとしていて。でも、理由を知り菊池は早く田舎の祖母の元にいけと背中を押してくれる。
好きな相手だからこそ、背中を押してあげなくてはいけない。寂しかったけど、大地がいつかは戻って来てくれることを信じて、東京で待っている菊池。
離れている間に気持ちは寂しくても、その気持ちをバネに二人は成長して強くなっていきます。
二人の成長も繊細に描かれていて、思わずホロリとくる作品でした。
安定の絵の美しさに惚れ惚れする位綺麗で、とても読み応えがあるお話です。