一冊ほぼ表題作。
ほぼ…というのも、他に「世界が変わる5秒前」
という超短編が集録されているのですが
表題作に出てくる神長と多野のお話で、
どうもこちらの方が発表が先の様です。
こちらは登場人物2人しかいないのでスピンオフとは言わないのかも。
外国人に傷付けられたトラウマから、
外国人が苦手になった生徒会書記の五百木。
生徒会長である友人の三郷から、
風体はまるっきり外国人(フランス人母×日本人父)の円蔵の世話を頼まれる。
円蔵と馴れ合ううちにお互いの心を通わせるお話ですが、
副会長の神長や神長にくっついて生徒会に出入りする多野など、
個性豊かなモブが賑やかしています。
また、父親は居ないと言っていた円蔵と、父親疑惑の接触など
ラブストーリー以外の要素もあります。
円蔵は学校へ行かず遊んでいた時期があって、
そこで三郷と知り合いました。
お話としては面白かったのですが、入り込むまでは行かなくて
さらっと読む感じ。
登場人物に愛着が湧いたので評価は高めにしましたが
個人的には、この作家さんの作品の中ではオススメ度低いかな。
書き下ろしは良かった。